内容説明
『ゴールデンスランバー』『ミレニアム』から『小暮写眞館』『ジェノサイド』まで。書評界のトップランナーふたりが、2008年から2012年までの全169冊を徹底解説。
著者等紹介
北上次郎[キタカミジロウ]
1946年東京生まれ。文芸評論家。1976年に椎名誠氏らと「本の雑誌」を創刊。2001年まで同誌発行人、2010年まで同誌顧問を務める。1994年、『冒険小説論 近代ヒーロー100年の変遷』(早川書房/双葉文庫)で、第47回日本推理作家協会賞を受賞。北上次郎名義(主に文芸評論)・目黒考二名義(主にエッセイ/コラム)・藤代三郎名義(主に競馬評論)、いずれも著書多数。2011年8月にオープンした椎名誠公式サイト「椎名誠 旅する文学館」の名誉館長に就任
大森望[オオモリノゾミ]
1961年生まれ。SF翻訳家・書評家。新潮社勤務を経て1991年に独立(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
harass
75
今はなき季刊誌「SIGHT」連載されていた書評対談の最終巻。2008年から2012年まで。エンタメ本ばかり。さきにこの三冊目を手にとった。北上と大森のやりとりが面白い。同じ本や作家でも相反する二人の趣味や経験で、意見が異なったり一致したり。個人的に感じていた作家への印象など合致する部分もある。某作家を「仏作って魂入れずの名人」とは名言だ。良書。2018/10/23
海猫
44
評価軸がしっかりしていてなおかつはっきり価値観が違う二人が対談してこそ出る可笑しみ。意見がぶつかることによって書評として深みも増すし、なかなか良い本です。それに基本の書評の部分がしっかりしているので読みたい本も増えて嬉しい悲鳴をあげてしまう。2012/07/23
山田太郎
28
表紙がいいな。あとがきが面白かった。円城塔はエンタメじゃないと思う、確かに。2012/07/08
kana
27
第三弾になりますがこのブックガイドシリーズ初読!ここ最近のレビュー集の中では一番参考になりました。2人の視点から、選ばれた本の面白さが語られるので、私の趣味嗜好に合いそうかどうか判断しやすいです。これほどの本読みの方々の意見がまっぷたつに分かれるのだから、絶対的に面白い本なんてないんだなと改めて思う。だから私も人に本を薦めるのは緊張します。大森さんのあらすじ説明の巧さと(きっとブラックな気持ちを内に秘めつつも、)北上氏の批判を受け流す器の大きさに感銘を受けました笑。シリーズを遡って読んでみたいです。2012/07/14
chiseiok
25
楽しかったー。大森さんと次郎さんでお互いのおすすめ本を読ませ合うビブリオバトル的なつくりなんですが、こりゃバトルじゃなくてビブリオコメディーですな。忘れんぼでわがままで自由過ぎる大御所の次郎さんと、冷静理論派の大森さんの噛み合わなさが最高、トムとジェリーが仲良くケンカしてますw。爆笑しつつもなぜか読みたい本がいっぱい増えるという、きっちりとブックガイドにもなってます。先月『文学賞メッタ斬り!』シリーズの続刊読んた時は一冊目だけで良かったかな…と感じたけれど、これは逆に前作、前々作もめちゃ読みたくなった。2016/12/13