内容説明
眉目秀麗・文武両道、松山藩最後の殿様の小姓であった小林信近は、明治になって伊予銀行の前身・第五十二銀行を立ち上げ、伊予鉄道を設立して坊っちゃん列車を走らせ、愛媛県で最初の電力事業を始める。最後は財産らしきものも遺さず、サムライらしい生を全うした―。一大起業家の生涯!没後100年記念出版。
目次
松山藩
殿様の小姓に
人格と見識を育んだもの
公武合体、討幕、情報戦
薩摩と長州の敗戦体験
松山藩の敗戦
蒸気軍艦を借りてきた信近
死を覚悟した信近
貧乏士族が生み出された
牛行舎
第五十二国立銀行
伊予鉄道の設立開業
鉄道と郊外リゾート
道後温泉と道後鉄道
松山平野軽便鉄道網
伊予水力電気の創立
高浜築港
伊予鉄道と松山電気軌道の大競争
伊予教育義会
事業失敗も
パリの縁
才賀電機商会と北浜銀行の破綻
義理がたく
家庭生活と人柄
最期
著者等紹介
片上雅仁[カタカミマサヒト]
昭和30年(1955年)愛媛県松山市生まれ。愛媛県立松山東高等学校、一橋大学経済学部卒業。平成30年3月まで愛媛県県立高校地理歴史・公民科教員。現在、国指定重要文化財「萬翠荘」館長、松山歌人会会長、朝日新聞愛媛版短歌投稿欄「愛媛歌壇」選者、短歌同人誌「遊子」代表事務局(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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