出版社内容情報
2001年(平成13年)2月10日、午前8時43分。アメリカのハワイ沖で愛媛県立宇和島水産高校の実習船えひめ丸が、アメリカ海軍の原子力潜水艦グリーンビルに衝突され、沈没した。生徒・教員・乗組員35人のうち、26人が救助され、生徒4人を含む9人の命が犠牲となった。
あの事故から5年 ― 。
失われた命の尊さとともに、今、伝えておかねばならない。
えひめ丸は何故沈没したのか。潜水艦の中で起きた衝撃の事実とは。事故に翻弄される被害者やその家族たち。そうして人々は、どのようにして次への一歩を踏み出したか。
揺れ動く被害者たちの「心」を5年に渡り取材し続けてきた著者が、メディアが伝え切れなかった事故の真実を、今、明らかにする。
はじめに
第一章 事故の衝撃
第二章 明らかにされる事実
第三章 怒りと悲しみの狭間で……遺族の思い
・亡くなった生徒・寺田祐介くんの父親・寺田亮介さん
・亡くなった一等機関士・西田博さんの妻・西田千穂子さん
第四章 悲しみと苦しみを乗り越えて……救出者の思い
・救出された生徒・篠藤大介くん
・救出された乗組員・濱本英昭さん
第五章 事故が残したもう一つの傷跡
・安全な海になったのか……宇和島水産高校教諭・遠矢新一郎さん
・メディアの罪……救出された乗組員・加賀城章さん
・被害者取材のあり方
第六章 五年の時を迎えて……再発防止策と今
あとがき
感想・レビュー
-
- 和書
- 今と昔の長崎に遊ぶ