内容説明
近代資本主義は「殻」化した社会をもたらした。それはモダニティーがはらむ苦悩でもある。本書では、古代ギリシアの政治学、倫理にまで立ち返り、あるべき未来を模索している。
目次
序言 啓蒙主義批判と古典古代への回帰
第1章 カール・マルクス―アテナイ型民主政と経済学批判(デモクリトスとエピクロスにおける学問と自然;自然・実践・社会的客観性;古典的欲求と新古典主義美学 ほか)
第2章 マックス・ヴェーバー―ギリシア悲劇と社会の合理化(古典古代と古代資本主義;ギリシア・ポリスにおける資本主義と民主政治;ローマ帝国の衰亡と近代資本主義の興隆 ほか)
第3章 エミール・デュルケム―ギリシア・ポリスと集合意識による連帯(アリストテレス、モンテスキュー、そして社会学の基礎づけ;社会の起源―ルソーとアリストテレス;認識論と存在論―カントおよびショーペンハウアー ほか)
第4章 覚醒させる古典的な夢―古代の正義と近代の社会科学とのジンテーゼ
著者等紹介
樋口辰雄[ヒグチタツオ]
1945年岡山県高梁市生まれ。東京都立北高等学校卒業。1970年慶應義塾大学経済学部卒業。1974年同大学院社会学研究科(修士課程)修了。文教大学、富山国際大学、明星大学など幾多の大学で教育と研究に従事。専攻:社会学、西洋社会史
田上大輔[タガミダイスケ]
1979年神奈川県相模原市生まれ。2012年東洋大学大学院社会学研究科社会学専攻博士後期課程修了(博士(社会学))。東洋大学非常勤講師、獨協医科大学附属看護専門学校非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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