内容説明
『気狂いピエロ』、『8・1/2』、『市民ケーン』など映画史に残る名作を公開時にリアルタイムで論じた評論ほか、アンダーグラウンド・シネマ、文学、演劇、写真論など幅広いテーマを独創的な視点でとらえた、真にラディカルで挑発的な芸術論。
目次
空洞化の呻き
孤独と狂気
愛と自由は可能か
迷路の中の他者
「ばらのつぼみ」とは何か
差別からの自由
遅れた新しい波
六〇年代のアヴァンギャルドたち
アンダーグラウンド・シネマの核心
ゴッタ煮の美学〔ほか〕
著者等紹介
松本俊夫[マツモトトシオ]
昭和7年愛知県生まれ。東京大学文学部美学美術史科卒業。映像作家、評論家、日本大学芸術学部大学院芸術学研究科客員教授。同30年、新理研映画に入社。同34年フリーとなり、記録映画『安保条約』、映画詩『石の詩』、寺山修司脚本『母たち』などを監督。また「映画批評」誌などで映画理論を展開。同37年、『西陣』でベネチア国際記録映画祭サン・マルコ銀獅子賞、同42年、『母たち』でベネチア記録映画祭サン・マルコ金獅子賞を受賞。同43年、松本プロダクションを設立して、ATGと提携、『薔薇の葬列』『修羅』などを監督する。同48年の『十六歳の戦争』が公開されず(のち51年公開)、同63年、『ドグラ・マグラ』を監督。以後、実験映画やビデオアートに専念(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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