死と生をめぐる思索―石となった死

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  • サイズ B6判/ページ数 274p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784860291549
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0010

内容説明

死を考えることは、すなわち生を考えること。科学者として永年「死」と関わってきた著者が、死者を思い、その「死」を通して人間の生を考える。

目次

第1章 死に神が見えた頃―戦死体の個人識別とエンバーマー
第2章 死んだものが、どのように蘇るか―自然界における死と再生
第3章 死がはるかかなたに見えた時代―幼時より中学生時代まで
第4章 死と隣りあわせた時代―戦中・戦後混乱期
第5章 死に囲まれた時代―「もはや戦後でない」社会に生きる
第6章 死を遠ざけた時代―繁栄し続けた社会に生きる
第7章 死の足音が聞こえる時代―そして、現況
終章 死に神が隣家の扉をしきりと叩く―老いの中にいて

著者等紹介

香原志勢[コウハラユキナリ]
1928(昭和3)年、東京都生まれ。東京大学理学部人類学科卒業。信州大学医学部助教授を経て、立教大学教授、帝塚山学院大学教授。立教大学名誉教授。日本顔学会前会長。専攻は人類学・人類行動学。人体と文化の関係について研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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inarix

5
南海の孤島で玉砕し、無言で凱旋する白木の箱の中のごまかしの石。太古の動植物が死に、その体が堆積物の中に埋没して何億年のはてに化す石。葬られた人のために建てられるたくさんの墓石、墓碑。1989年、弘文堂発行「叢書・死の文化」シリーズの一冊として刊行された当時のタイトル「石となった死」には多くの意味が込められている。大学生時代、米軍の朝鮮戦争戦死者の遺体の個人識別に携わった経験をはじめとし、著者がみてきた様々な死にまつわる、そして死を考える書。2014/06/04

れむ

0
著者が経験した戦争での遺体整復師としての経験から始まり、自分の兄弟、友人、師の死に触れて自身の生死感について述べている。でも著者はしたい専門で扱っている訳ではない考古学者らしく、学術書というよりエッセイ的な内容ですらすら読める。戦争で妹を亡くした話があまりにも残酷で怖ろしい話だった。2013/04/25

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