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カトリーナが洗い流せなかった貧困のアメリカ―格差社会で起きた最悪の災害

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  • サイズ B6判/ページ数 293,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784860202767
  • NDC分類 369.33
  • Cコード C0036

内容説明

カトリーナ災害は追いやられる貧困と格差社会の象徴だった。カニエ・ウェストたち黒人ラッパーの発言も収録。「最も影響力のあるアフリカ系アメリカ人一〇〇人」(米『エボニー』誌)のひとりにも選ばれた黒人社会学者が怒りとともにつづる。

目次

貧富の格差があった都―ポンペイとニューオーリンズ
カトリーナは人災だった―人種と貧困の問題
大統領は黒人のことなど気にはしていないのだろうか?
災害救援の政治学
ハリケーンに立ち向かう優柔不断な政治家たち
予測できた災害
リーダーについていけばよかったのか?
あまりに非効率な救助活動が行われたのはなぜか?
災害資本主義というハゲタカビジネスの興隆
判断の準拠枠―階級、カースト、文化、そしてメディアの映像
災害を天罰と主張する人びと―弁神論と預言への信仰
アメリカ社会は変わるのか?―エリコへの道を安心して歩くために
大移動?

著者等紹介

ダイソン,マイケル・エリック[ダイソン,マイケルエリック][Dyson,Michael Eric]
1958年、デトロイトに生まれる。プリンストン大学宗教学博士号取得後、ドポール大学、シカゴ神学校、ノース・キャロライナ大学チャペル・ヒル校、コロンビア大学、ブラウン大学などを経て、現在ジョージタウン大学社会学教授。社会評論の領域で幅広く活動し、エボニー誌から「大きな影響力をもつアメリカ黒人100傑」のひとりに選ばれる

藤永康政[フジナガヤスマサ]
1990年神戸市外国語大学卒。1999年シカゴ大学留学を経て、東京大学大学院総合文化研究科単位取得後退学。現在、山口大学人文学部准教授(アメリカ史)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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アーク

1
ニューオーリンズのあるルイジアナ州は奴隷貿易が盛んだった歴史上の理由から黒人が多く、かつ全米でも貧しい州に入る。そして残酷なことに、黒人人口が高い場所は大抵貧困にあえぎ、社会的なケアが行き届かない。2005年にニューオーリンズを襲ったハリケーン・カトリーナは、その社会の闇を洗い流して、アメリカの残酷な現実を剥き出しにした。スープ皿と呼ばれる土地であるニューオーリンズから避難するためには車は不可欠なのに、貧困のためにそれが出来ない人々が多いにも関わらず手をさしのべなかったブッシュ。これだけでも象徴的だよな。2014/12/03

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