内容説明
カトリーナ災害は追いやられる貧困と格差社会の象徴だった。カニエ・ウェストたち黒人ラッパーの発言も収録。「最も影響力のあるアフリカ系アメリカ人一〇〇人」(米『エボニー』誌)のひとりにも選ばれた黒人社会学者が怒りとともにつづる。
目次
貧富の格差があった都―ポンペイとニューオーリンズ
カトリーナは人災だった―人種と貧困の問題
大統領は黒人のことなど気にはしていないのだろうか?
災害救援の政治学
ハリケーンに立ち向かう優柔不断な政治家たち
予測できた災害
リーダーについていけばよかったのか?
あまりに非効率な救助活動が行われたのはなぜか?
災害資本主義というハゲタカビジネスの興隆
判断の準拠枠―階級、カースト、文化、そしてメディアの映像
災害を天罰と主張する人びと―弁神論と預言への信仰
アメリカ社会は変わるのか?―エリコへの道を安心して歩くために
大移動?
著者等紹介
ダイソン,マイケル・エリック[ダイソン,マイケルエリック][Dyson,Michael Eric]
1958年、デトロイトに生まれる。プリンストン大学宗教学博士号取得後、ドポール大学、シカゴ神学校、ノース・キャロライナ大学チャペル・ヒル校、コロンビア大学、ブラウン大学などを経て、現在ジョージタウン大学社会学教授。社会評論の領域で幅広く活動し、エボニー誌から「大きな影響力をもつアメリカ黒人100傑」のひとりに選ばれる
藤永康政[フジナガヤスマサ]
1990年神戸市外国語大学卒。1999年シカゴ大学留学を経て、東京大学大学院総合文化研究科単位取得後退学。現在、山口大学人文学部准教授(アメリカ史)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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