内容説明
文献調査に裏付けられた研究の集大成。尊経閣文庫・東山御文庫・蓬左文庫など、貴重な古典籍の所蔵機関を調査した著者の論文集、待望の刊行。文献調査で何がわかるのか、校訂とはどのような行為なのかなど、調査での経験・成果をふまえ、文献を扱うあらゆる学問に不可欠な「史料学」の重要性を説く。
目次
序 歴史学研究と史料(史料研究の意義;古代史料の編纂とその伝来;文献史料群の形成と伝来)
第1部 史書(蓬左文庫本『続日本紀』の伝来とその意義;高松宮家伝来禁裏本『続日本紀』の筆跡;東山御文庫本『続日本紀』の周辺;類聚国史;尊経閣文庫本『類聚国史』)
第2部 法制史料(尊経閣文庫本『交替式』;三条西家旧蔵『延喜式』巻五〇の書誌と影印・翻刻;『延喜式覆奏短尺草写』の研究―翻刻・訓読・影印篇 付一字索引・主要語句索引;『延喜式覆奏短尺草写』をめぐって;尊経閣文庫本『法曹類林』;尊経閣文庫本『政事要略』)
第3部 儀式書(尊経閣文庫本『本朝月令要文』;尊経閣文庫本『小野宮故実旧例』;尊経閣文庫本『年中行事秘抄』)
第4部 説話(尊経閣文庫本『日本霊異記』;尊経閣文庫本『江談抄』)
著者等紹介
吉岡眞之[ヨシオカマサユキ]
1944年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了、宮内庁書陵部編修課長、国立歴史民俗博物館教授(歴史研究部)、同副館長をへて、現在、国立歴史民俗博物館名誉教授。専門は日本古代史、史料学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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