マンションポエム東京論

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マンションポエム東京論

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  • サイズ A5判/ページ数 344p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784860116040
  • NDC分類 673.9
  • Cコード C0095

出版社内容情報

空と緑の都市に咲くあだ花か、アーバンライフの幻想か。
マンション広告のコピーに託された〈東京〉の正体を読む。

「本の雑誌」連載および「手のひら1」掲載「マンションポエム東京論」、「手のひら2」掲載「どこまで東京?」を全面改稿、書き下ろしを大幅に加え、再構成。


【目次】

はじめに 010

第一章 マンションポエムとは何か
 
1 マンションポエムは何を「隠して」いるか 016

 ?本気では受け止められないメッセージ
 ?第一位「街」、第二位「都心」
 ?津田沼と港区の一億円差
 ?音感失認症患者のように読む
 ?図ではなく地を見る
 
2 マンションポエムの文法的特徴 024

 ?「刻」「棲む」「澄む」
 ?マンションポエムとキラキラネーム
 ?句点の多用と一九九七年
 ?「都市も自然も」セオリー
 ?マンションポエムにコンプライアンスとリスク回避を
 ?マンションポエムの真髄「を」
 
3 マンションポエムはいつからあるか 038

 ?マンションポエムのパイオニア
 ?マンションポエムとポップミュージック
 
4 タレント起用と埋立地開発 043

 ?一九九〇年代のマンション広告コピー
 ?空撮と夜景ビジュアルの影響
 ?二〇〇六~〇八年のタレントブーム
 ?タレントからアノニマスへ
 ?「おとぎ話が欲しいのよ」(プリティ・ウーマン) 
 ?「ジャン・レノ、錦糸町へ帰る。」
 |コラム| チャールズへの私信ポエム 056


第二章 消費財化する街
 
1 街のスペックと序列 060

 ?住む場所を自由に選べることは「当たり前」か
 ?団地とマンションの違い
 ?武蔵小杉の「ベネフィット」
 ?街のスペック化
 ?「住みたい街ランキング」の思想
 ?名前拝借系ポエム
 
2 住民は街の「お客様」になる 071

 ?街を遍歴して「上り」へ
 ?比較可能なパラメーターの束としての人間
 ?街を/人材を「享受」する
 ?「迎賓」の思想
 ?立地アピールのための「迎賓」
 ?何を選択したかが、あなたを表す
 
3 「緑」とポエムの「フラットさ」 083

 ?「月刊髙層住宅」を読む
 ?一九六〇年代の特徴
 ?「緑」の「観葉植物化」
 ?説明しすぎるマンションポエム
 ?アイテム化する「日本」
 ?ポエムにおける主客関係
 ?「ほんとに優秀な人は」
 ?戦後住宅政策の画一性
 |コラム| 「城」とワーカホリック礼賛 106
 
4 恋愛とポピュラーソング、結婚とマンションポエム 112

 ?柏のラブソング
 ?ポピュラーミュージックゆかりの地
 ?「イエ」から脱却しポエムが召喚される 
 ?「入居記念日」の誕生

5 マンションポエムに残るバブル 119

 ?「男は、こうありたいね。」
 ?マンションポエムアニメ
 ?マンションを買えば、

内容説明

空と緑の都市に咲くあだ花か、アーバンライフの幻想か。マンション広告のコピーに託された〈東京〉の正体を読む。

目次

第一章 マンションポエムとは何か(マンションポエムは何を「隠して」いるか;マンションポエムの文法的特徴 ほか)
第二章 消費財化する街(街のスペックと序列;住民は街の「お客様」になる ほか)
第三章 マンションポエムと鉄道(吊革につかまって都市を把握する;東京は「田んぼ」 ほか)
第四章 垂直に伸びた郊外(聳え立つ「裏面」;垂直に伸びた郊外 ほか)

著者等紹介

大山顕[オオヤマケン]
1972年生まれ。写真家・評論家。立教大学社会学部講師。代表作に『立体交差』(2019年本の雑誌社・2020年土木学会出版文化賞)、『新写真論 スマホと顔』(2020年ゲンロン叢書・2023年日本写真協会学芸賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

亜希

28
東京、タワマン、マンション広告などが好きで、できれば東京の地理に詳しい人にお勧めの一冊。かくいう私は「やたら「響き合い」がちで「奏で」がち」、「立地を誇る勢いが余って電車暮らしに」などの表現に失笑しながら、最後まで飽きることなく楽しめた。ただ上下2段組み・344頁というボリュームには読むのをためらう人も多そうで、個人的にももう少しコンパクトなほうが良かったかも。でも路線図で「どこまで東京?」と聞くアンケートはとても興味深かった。基本誇大広告だけれど、森下を「日本橋の奥座敷」と言うのは、流石にやり過ぎで草。2026/05/10

ま

25
マンションの広告コピーをひたすら収集して見えてくるものは342頁にも及ぶ。これは一大ジャンルと言ってもいいだろう。著者はマンションポエムを揶揄する意図はないと繰り返すが、どう見ても…だがそれがよい。都心、緑、邸宅、享受…住宅にまつわるあらゆるものが切り売りされた結果、立地を言葉で着飾るさまはまさに資本主義の行きつく先という感じだ。100頁くらいでおなか一杯になった。2026/06/20

kan

25
邸を「いえ」と読み、刻を「とき」と読み、瞬感という造語まで「とき」と読ませ、都会の利便性と自然が調和しがち。街を掌中にする「世界征服系ポエム」。著者の愛あるツッコミがいちいち的確で笑ってしまう。マンションポエムと名付けた宣伝コピーを揶揄するのではなく、そこから読み取れる都市イメージと顧客の願望や、時代に伴う広告コピーの変遷の分析など、まじめな都市論として、さらには広告表現の言語学として非常に興味深い。特に「どこまで東京」アンケートは、路線や回答者の属性といった複数のファクターを整理すると論文になりそう。2026/01/24

たまご

19
「いえ」を「邸」,そこに住むのではなく「澄む」「清む」「住まう」と書き,都会の利便性と自然両者を「手中に」しがちなタワーマンション広告の惹句.これをマンションポエムとして取り上げ,ここから見えてくる都市論をこの厚みある一冊に展開しています.力技かと思いきや,大手ディベロッパーが費用をかけて広告するだけあって,アカデミックに耐えうるものなのにびっくり.筆者のあたたかいツッコミに電車内でにやつきが止まりませんでした.鴨長明「方丈記」が出てくるあたり,著者のポエム性も負けてない?うたかた=バブルのオチも最高.2026/05/12

読書一郎

19
超傑作です。分譲マンションの広告にある、ちょっと大げさなコピー。「ときめきをシェアする摩天楼」「人生に、南麻布という贈り物」…著者はこれを「マンションポエム」と名づけ、20年以上に渡って収集。二段組340ページの大著に結実させました。その情熱がただごとではありません。マンションポエムには私たちの都市や住居に対する考え方や欲望が表象されている…シャープで意外性に富む分析もすばらしいのですが、次々に紹介されるマンションポエムがとにかくすごい。電車で読んでいて何度も笑ってしまったので、外で読むのは要注意です。2025/08/10

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