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出版社内容情報
変わっていく風景、続いていく暮らし。
70年以上の歴史を持つ沖縄県那覇市の第一牧志公設市場。地元で愛され観光地としても賑わう場所の立て替え工事は、市場界隈の人々にどんな影響を及ぼしたのか。ひとつの街の変化から見えてくる時代の相貌を、4年間にわたる丹念な取材で捉えた濃厚な記録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
二人娘の父
7
那覇の市場辺りを、最後に歩いたのは公設市場建て替え前の2018年だったと思う。当然コロナもなく、新しい店が増えつつ、古いままの公設市場周辺のアンバランスな感じが、「那覇だなぁ」という感覚として覚えている。本書では建て替えが決まってから新設された時期の市場で生きる人々の生活の断片を切り取る。歴史的にも貴重な記録だ。改装された市場にもぜひ行ってみたいと、心乱される本でもある。最後に一言だけ。地図の「壺屋やちむん通り」の表記が間違っている。あり得ない間違いなので、増刷の際には修正を願いたい。2023/06/24
チェアー
6
市場で生きる人々に共通なのは、「何とかなる」という楽観と「何とかする」という力強さだ。単に指を咥えて傍観するのでなく、知恵を出して、あるいは遠慮なく他人の力を借りて、主体的に事態を動かしていく強さがある。それは食べるのにも大変な時期を生き抜いてきた人の強さが、何代も引き継がれているということだ。2023/05/09
読書熊
2
沖縄の街角のいぶきを感じられた2023/06/15
ひるお
0
那覇市第一牧志公設市場の人々の姿を丹念に追った『市場界隈』続編。市場の建て替えにより、仮設市場への移転を余儀なくされた人々。客の流れが変わり、アーケード撤去で風雨にも翻弄されていたそのさなか、コロナ禍がやってくる。予想だにしなかった変化に直面しながらも、生活は続く。「法律に合わせて生活があるよりも、生活に合わせて法律があるべきだ。」(:54)これまでとこれから、常にその間にある市場の日々。衣食住のすべてを、そしてその三文字に回収できない何かをも担う市場を歩き、その空気を吸いたくなる。2024/03/07
土曜日
0
アーケードが抱える事情、変化の激しい中で商売を続ける人たち。 古くから家族で継がれるお店から、県外や海外出身の方が開いたお店、アーケード協議会の方、19年上陸のセブンイレブンオーナーさん……と幅広く取材されていて、どのお店の方も魅力的。著者同様、市場の魅力は古い街並みではなく人であると感じる。2023/05/24
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