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内容説明
2019年6月に建て替えを迎える沖縄県那覇市の第一牧志公設市場。戦後の闇市を起源に持ち、70年以上の歴史を抱える市場に通い詰めて、界隈の人々を取材しました。浮かび上がる沖縄の昭和、そして平成。観光で触れる沖縄とはちょっとちがう、市場界隈の人々の記録です。
目次
1(上原果物店;上原山羊肉店;美里食肉店 ほか)
2(ザ・コーヒー・スタンド;市場の古本屋ウララ;玉城化粧品店(牧志公設市場雑貨部) ほか)
3(大和屋パン;喫茶スワン;大衆食堂ミルク ほか)
著者等紹介
橋本倫史[ハシモトトモフミ]
1982年広島県東広島市生まれ。2007年『en‐taxi』(扶桑社)に寄稿し、ライターとして活動を始める。同年にリトルマガジン『HB』を創刊。以降『hbpaper』、『SKETCHBOOK』、『月刊ドライブイン』『不忍界隈』などいくつものリトルプレスを手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kawa
28
(図書館新刊書コーナーで目にとまり)那覇に旅すると大抵訪ねる牧志市場。そこで商売されている人々からの聞き書き集。本読みの間の箸休めとしてボチボチ読むつもりが、何となく一気読みしてしまった。外からでは窺い知れない皆さまの事情や生き方が知れてグッド。牧志市場は本年より建て替え工事に入り、現在は仮設市場で営業しているとのこと。3月に行ったのだけれど全く気がつかなかった、ちょっと残念。2019/08/12
みーまりぽん
17
終戦後の闇市をスタートに、1950年に開設された那覇市第一牧志公設市場。老朽化により2019年6月から建てかえに着手する、という話を受け、「今」の市場とその界隈とそこに根を張っている人々の姿を記録しておきたい、そして願わくば10年後50年後に届けたいという想いで綴られた30店舗それぞれの歩みと暮らし。宝物の貝殻を取り出してしばし耳に当て、またそっとくるみなおす・・・みたいな優しい眼差しの文章で、通い詰めたからこその店主たちの自然体の言葉が拾われていて、橋本さんの人柄ともどもこちらにじんわり伝わってきます。2020/08/25
チェアー
16
建て替えられる牧志公設市場にかかわる人たちの聞き書き。そこで語られたことも貴重なのだが、語られなかった思いや歴史に気持ちがかたぶく。辛かったこと、悲しかったこと、やりきれなかったこともあったろう。それは沖縄であるがゆえのものもあっただろうし、商売をやっている人なら誰しも味わうものもあったろう。そんな気持ちをひっくるめて「楽しかったよ」と語る人たちの素晴らしさ。建て替えで建物はリニューアルされるだろうが、そこで働く人たちの気持ちや歴史は受け継がれる。受け継がれることを祈る。2019/07/03
パトラッシュ
9
前世紀末、沖縄を旅した折に牧志市場を訪れた。昔のことで記憶もおぼろげだが、食堂で食べたヤギの睾丸の刺身だけは覚えている(その晩ホテルで何があったかは秘密だ)。当時の写真は行方不明だが、本書に掲載されている店や人がいたかもしれない。真藤順丈さんの「宝島」が戦後の沖縄史を裏面からフィクション仕立てで描くのに対し、こちらは表側ながら光の当たらなかった人びとを掬い上げる。あの強烈な記憶と共に忘れ難い場所が、築地市場と同じく消え去ろうとしているとは初めて知った。美しく衛生的な市場で、人の生の息遣いはあるのだろうか。2019/08/02
nobu23
8
現在建て替え中の沖縄那覇の公設市場の各店のオーナーのインタビューを纏めたもの。人と店に歴史有りといった事を感じさせる。建て替え前にもう一度行ってみたかった。2020/05/29
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