出版社内容情報
明治から昭和の有名作家が綴った私信を読み解く
古本屋の店主が長年集めてきた膨大な数の作家の直筆手紙・葉書の中から未発表書簡を中心にセレクトし、手紙の文面から、作家の知られざるエピソード、人間性、時代性などを読み解いていくドキュメント。
新聞でも大きく報道された宮沢賢治の岩波茂雄宛ての「懇願の」手紙から、志賀直哉の小林多喜二宛ての「小説作法を説いた」手紙、太宰治の編集者に原稿料の 前借りを依頼した手紙、さらに島崎藤村、夏目漱石、谷崎潤一郎、武者小路実篤、井伏鱒二、藤枝静男、上林暁、織田作之助、倉田百三、直木三十五、里見弴、 内村鑑三など、近・現代文学を代表する29作家の手紙を収録。
もちろん、引用だけではなく、それぞれの肉筆も掲載。肉筆書簡をカラーで紹介する口絵も八ページ設け、資料性も高く登場作家たちの文学、人物研究にも役に立つ一冊。
■四六判304ページ+カラー8ページ
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ロマンチッカーnao
22
作家さんの手書き原稿を見るのが好きな人には、絶対おすすめの本です。内容よりも夏目漱石、宮沢賢治らの直筆の手紙を見る。それだけで十分心洗われます。2016/11/07
takao
2
ふむ2023/05/14
はなひ堂
2
太宰治の原稿料二重取り問題や、倉田百三の黒歴史等、書簡でしかわからないエピソードがちりばめられていて面白いです。斉藤茂吉の口が出てきた明治古典会の話が職業柄一番興味深かったです(いつか私も!)。2016/05/06
がんもどき
0
図書館本。 半分くらい知らない作家さんの手紙だった。まあでも昔の人はこまめによく手紙を書いたものだなあと思った。後書きで著者が書いていたけど今は何でもネットなりスマホなりで済ませて、現物は残らないもの。最後の斎藤茂吉異聞はちょっと下世話でいやらしいと感じた。2019/06/10
doahonomix
0
どんな道でも、プロはすごいと思った。直筆原稿の相場などが興味深い。これを読んだ後、ヤホオクで落札相場を少し見てみたが、無理すれば買える金額のものもあったのが意外。買えませんけど。2018/08/12