百歳までの読書術

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  • サイズ B6判/ページ数 270p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784860112745
  • NDC分類 019.04
  • Cコード C0095

出版社内容情報

老人読書はけっこう過激なのだ

蔵書の処分、図書館の使い方、速読と血読、有名作家たちの晩年。名編集者が70歳からの本との付き合い方を綴る、老いと笑いの読書エッセイ。


目次

<壱>
 本を捨てない人たち(試し読みPDF)
 減らすのだって楽じゃない(試し読みPDF)
 路上読書の終わり
 新しいクセ
 遅読がよくて速読はダメなのか
 月光読書という夢
 「正しい読書」なんてあるの?
 本を増やさない法
 近所の図書館を使いこなす
 退職老人、図書館に行く
 渡部型と中野型

<弐>
 背丈がちぢまった
 ニベもない話
 私の時代が遠ざかる
 もの忘れ日記
 漢字が書けない
 老人演技がへたになった
 八方にでてパッと凍る
 〈死者の国〉から
 本から本へ渡り歩く
 老人にしかできない読書
 ロマンチック・トライアングル

<参>
 映画はカプセルの中で
 いまは興味がない
 病院にも「本の道」があった
 幻覚に見放されて
 友達は大切にしなければ
 書くより読むほうがいい
 むかしの本を読みかえす
 怖くもなんともない
 古いタイプライター
 もうろくのレッスン

あとがき

著者略歴
津野海太郎(つの・かいたろう)
1938年福岡県生まれ。早稲田大学卒業後、劇団「黒テント」で演出家として活動する一方、晶文社の編集責任者として、植草甚一やリチャード・ブローティガンなど60年代、70年代の若者文化の一翼を担う書物を次々世に送り出す。のち「季刊・本とコンピュータ」編集長、和光大学教授・図書館長をつとめる。現在は評論家。
著書に『おかしな時代 「ワンダーランド」と黒テントへの日々』、『花森安治伝 日本の暮らしをかえた男』、『したくないことはしたくない 植草甚一の青春』、『ジェローム・ロビンスが死んだ』、『電子本をバカにするなかれ 書物史の第三の革命』などがある。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

162
私ももうすぐ70歳で、この著者の言っていることがわかります。今まで古本屋さんになんども来てもらって整理しているのですが、いつも同じ状態になっています。ごみと一緒に捨てられないのですが、それではいけないのですね。私も一応自分の選んだ300冊を残して整理してしまおうと思っているのですが。この本を読んで決心がつきました。2016/02/15

シナモン

103
図書館本。歳を重ねても読書を楽しむには…なにか参考になるかなと思い読んでみました。結局一番最後の「モーロクした」は「老人力がついた」と捉えるポジティブ思考に全部持ってかれた感じです。力を抜くのは力をつけるより難しい…なるほど。飛ばし読み 、拾い読みになってしまいましたが 最後の最後でこれは!と思える文章に出会えて良かったです。 2019/10/19

壱萬弐仟縁

36
年金生活者(65歳以上)のあたりから体力・気力・記憶力がすさまじい速度でおとろえはじめた(7頁)。よかった。僕は四十路の内に1万冊曲がりなりにも捌いてこれたから。もう悔いはないね。50歳までの再読術が知りたいぐらいだ。男の場合、90歳もだめ(12頁)。中曽根98歳までなんて遠く過ぎるね。著者の蔵書減量は、すぐ捨てる本、つぎに捨てる本、つぎのつぎに捨てる本、死ぬまで捨てない本、の4種(23頁)。立花隆・福田和也・佐藤優流のやり方には共感できないという(53頁)。2015/12/29

ラスカル

19
70歳をこえるとグッと老化を感じるという。読書する体力、気力、経済力も衰えてくる。蔵書の処分も必至。反面、「渡り歩き」読書、新発見された事実から過去の説をたどる発作的、集中的な読書に駆り立てられることがあるという。昔読んだ本を読む。など老人ならではの読書の楽しみも語られている。老後の読書のあれこれも為になったが、筆者の紹介する書物に触発された。残りの読書人生を有意義に過ごさねば。2022/01/17

呼戯人

19
70歳を超えて増えてゆく蔵書とどう付き合うか。視力、体力、忍耐力、読書力が衰えてゆく中で、どのように読書を続けてゆくか。わたしにとっても切実な問題を飄々とした筆遣いで描いてゆく。この人はそれでも年に十冊もメモを取りながら本を読んでいたのか。私も記憶に残り、身についてゆく読書をしなければなあと思った次第。2017/10/15

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