出版社内容情報
おれはあんたたちの中に立ち、目に見えない腕と手を振っている……。エイズと闘いつづけたゲイ・アーティストが、ストリート・チルドレンとして男たちの間を漂い、病に斃れ、死を迎えるまでの凄絶な流亡の日々を追想する、哀しみに満ちた最果ての墓碑銘。ゲイ・アート/ドローイング多数掲載。
内容説明
エイズに斃れたゲイ・アーティストの凄絶な追想。最果てのゲイ・アート・ドローイング多数掲載。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しゅん
10
椹木野衣『シミュレーショニズム』で紹介されていたアーティストの自伝的散文。父親の虐待、少年期からの男娼、放浪と路上生活。激烈な人生を歩んできた男の露骨な性描写(イラスト含む)はとてつもなく冷め切っていて、そこにはロマンティズムが反転したものとしてのニヒリズムが感じ取れる。「地には音量があり、おれの脳には音量があり、おれはそれを消すことができない」といった内面情景が性描写の間に挿入されると、なんだか頭に電流が流れたような感覚を覚えたりするぞ。2019/03/02
めっちー
0
全体的に一文が長くて、読みずらい文章でした。2012/05/29
てまり
0
リアルな意識の流れ2011/05/15
fuchsia
0
壮絶な愛と、死との対立。エイズに侵され死に行く恋人の描写は凄みがあります。本人もエイズにて死去。