家族という病巣

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 285p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784860086626
  • NDC分類 493.937
  • Cコード C0095

内容説明

家族が生み出すべきたった一つのもの、それは「愛着」である。「機能不全家族」という環境要因と、「発達障害」という認知機能的要因の二つの視点から、子どもの育ちにとって「家族」機能はなぜ必要かを問う。

目次

序章 診察室から見える「現代の家族像」
第1章 「機能していない家族」で育つ人生の重荷(不安障害に悩まされた文豪―夏目漱石;過食症・自傷行為と闘い続けた皇太子妃―ダイアナ・フランセス;薬物依存に苦しんだ「10代のカリスマ」―尾崎豊;暴力の連鎖を体現した「独裁者」―アドルフ・ヒトラー;「機能不全家族」という病)
第2章 「発達障害」という生きづらさ(「世渡り下手」の天才作曲家―ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト;感性の赴くままに生きた放浪の天才画家―山下清;スリルを追求し、自己顕示に徹した不屈の政治家―ウィンストン・チャーチル;「発達障害」による生きづらさ)
第3章 機能不全家族と発達障害の二重奏(「二重奏」によって脆弱化される心;「殺人幻想」に取り憑かれた少年―「少年A」(酒鬼薔薇聖斗)
冷酷無比な殺人に手を染めた反社会性パーソナリティ―宅間守
「本当の家族」を探し求めたアーティスト―さかもと未明
発達障害の特性を武器にしたハリウッドスター―トム・クルーズ)
第4章 「家族という病」とどう向き合うか(「二重奏」による苦悩を乗り越えるために;親子の愛着関係から始まる「家族」)

著者等紹介

星野仁彦[ホシノヨシヒコ]
児童精神科医。福島学院大学副学長。医学博士。1947年、福島県会津若松市に生まれる。福島県立医科大学医学部卒業後、米イエール大学留学、福島県立医科大学助教授を経て、現在に至る。これまで一貫として発達障害や学習障害の研究・臨床に従事する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

A S

1
気になるページだけ読みました。発達障害の専門家が少年Aをやはり母の厳しい躾が原因の愛着障害と判断していることにがっかりした。2019/11/01

残酷な天使

1
父にも母にもADHDの傾向があったと思います。父は多同性・衝動優勢型、母は私と同じく不注意優勢型。父は酔いが廻ると目が据わり人が変わったようになります。そして些細なことにかっとなり母や私を殴るのでした。母は私に似て管理が苦手で部屋の中はいつも散らかっていました。そんな部屋の中にいても掃除をしようともせずボーっとしている母を見て父は怒りを募らせ怒りを爆発させていたのです。(p259-260)2016/09/21

寝ゲロ沢わな子

0
私はADHDだと去年くらいに診断されたのだが、それまでは家族とうまくいかないのも学校や社会生活で失敗を繰り返してきたのも全部自分のせいだと思っていた また、自分の家はサザエさん一家のような暖かい家庭なのに、そして親も私を愛しているとか宝物だとか言って育ててきたのに、どうして私だけ(下に2人いる)が親にも家庭にも居場所を感じることができないでいるのか、という問いへの答えに至る取っ掛かりが、この一冊に全部書いてあった 無論、それぞれ家庭の事情や発達障害の程度も違うわけなので、あくまで「取っ掛かり」ではあるのだ2015/11/03

あーる

0
昔の偉人を例に出しすぎ。著者の他の本も読んでみたい。2023/06/01

天ノ邪鬼

0
「機能不全家族」とは、夫婦ゲンカやDV、ネグレクトなどが日常的に行われているような家庭「だけ」を指すのではない。こうした極端で分かりやすい事例こそが機能不全家族の典型なのだ、という認識が一般的になってしまえば、機能不全家族が遠い世界の特殊な問題であり、自分には縁のないことだと思う人がますます増えてしまうだろう。まず必要なのは、機能不全家族がどんな家庭にも起こりうる身近な問題だと多くの人に知ってもらうことだ。だが、適用範囲を広げすぎれば今度は逆に問題が見えにくくなってしまうだろう。難しいところだ。2019/03/03

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/9800546
  • ご注意事項