出版社内容情報
直美(ちょくび)とは、大学医学部を卒業し、医師免許証を取得した後の2年間の初期臨床研修を修了した後、一般的なキャリアパスである大学病院や総合病院での後期研修を経ずに、直接美容医療分野(美容外科・美容皮膚科など)に進む医師を指す用語。「直」は「直接」、「美」は「美容医療」を意味する。このような医師の増加は、特に外科系診療科における医師不足を加速させる要因の一つとして問題視されており、救急医療や高度医療を担う医療機関の人材確保に影響を及ぼしている。しかし、なぜ直美を選ぶ医師が増加しているのか、その理由を深く掘り下げる議論が十分ではない。美容クリニックを営む医師である著者が、直美問題の背景に潜む医療崩壊の現実と未来、ひいてはあらゆる問題を先送りしてきた日本に警鐘を鳴らす。
【構成】
序章 三つの選択
第1章 直美への批判―問題のすり替え
第2章 なぜ医師は無給で働くのか─大学病院の構造
第3章 救急医療崩壊はなぜ加速したのか─2006 年報道が明らかにした医療政策の失敗
第4章 救急医療の実態──2000回の当直から見えた構造
第5章 なぜ声を上げないのか――立場が生む沈黙の構造
第6章 病院の赤字と保険点数制度の歪み―なぜ補助金があっても破綻するのか
第7章 医療費配分の構造的問題──診療報酬制度
第8章 政策を作る人々が見えない─医系技官と透明性の問題
終章 二つの道―国民負担か、医療の消失か
発売:ワニブックス 発行:ワニ・プラス
【目次】



