- ホーム
- > 和書
- > 新書・選書
- > 教養
- > ワニブックスPLUS新書
内容説明
抗がん剤はほんとうに患者のために使われているのか?「抗がん剤は効く人には効く」。しかし「延命効果が得られるほど効果があるのは、ごく一部の人たちだけである」。しかも「術後すぐに投与しても転移が見つかってから投与しても効果は同じだけあり、生存率も変わらない」…だから「術後、再発・転移予防のために抗がん剤を使う」という医学界の常識は、間違い、大うそなのである。データを正しく読み解けばわかることが表に出てこないで、なにも知らない患者は今も医者にミスリードされ続けている。本来不要な局面での抗がん剤の蔓延に警鐘を鳴らす。
目次
序章 過去30年間のがん治療の変遷について
第1章 抗がん剤を早期投与するメリットはない(予防的に用いても転移が進行してからでも効果は同じである;「抗がん剤は術後の転移予防に使うべき」は、うそ)
第2章 抗がん剤治療の真の実力(真の延命効果と真の再発・転移予防効果;実際に再発・転移してからの抗がん剤治療でどれだけの人が救済されているのか)
第3章 本当は薬を必要としない患者のほうが多いのになぜ抗がん剤治療が一般化してしまったのか(抗がん剤がなかった時代の成績を振り返る;ミラノの臨床試験(CMF)の重大な問題点を指摘する)
第4章 新たなる統計学の手法「IPCWM」は詐欺まがいでは?
第5章 かしこい患者になるためのヒント
終章 医療の世界もムラ社会からの脱皮を
著者等紹介
植松稔[ウエマツミノル]
1956年生まれ。医学博士。がん放射線治療専門医。防衛医科大学放射線科講師、慶応大学放射線科専任講師、トロント大学放射線医学科客員教授、ハーバード大学放射線腫瘍科客員教授などを歴任。現在はUASオンコロジーセンター長。患者の心と身体の負担が少ない、より楽ながん治療を追究し2006年から世界初の四次元ピンポイント照射(がんを追跡照射)を開始。安全で確実にがんを狙い撃ちにする治療法で、肺がん、乳がん、前立腺がん、肝がんなど、数多くのがんを病期によらず「切らずに治し」、「がんなら手術」という常識に意識改革をもたらしている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。