ワニブックス〈plus〉新書
秋葉原耳かき小町殺人事件―私たちは「異常者」を裁けるか

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  • サイズ 新書判/ページ数 288p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784847060328
  • NDC分類 326.23
  • Cコード C0295

出版社内容情報

耳かき店で源氏名「まりな」として指名NO1だった江尻美保さんと祖母が、顧客であった林貢二に自宅で惨殺された事件は、裁判員裁判で裁かれ無期懲役で結審した。江尻さんが残した事件までの1年半のブログと裁判記録から、なぜ犯人がストーカーと化したのか、事件は防げなかったのか、この判決と裁判は事件の核心をついたものなのか、その深層と真相の解明にミステリー作家・吉村達也が挑む。

内容説明

2010年11月1日、東京地裁で「耳かき小町殺人事件」の判決が読み上げられた。判決は無期懲役。秋葉原の耳かき店に勤める被害者が、ストーカーと化した上得意だった加害者に、何の関係もない祖母とともに殺害された痛ましい事件である。この異様な事件はなぜ起きたのか?未然に防げる手立てはなかったのか?そして、裁判員裁判で下された無期懲役という判決は妥当なものだったのか?ミステリー作家が事件の深層と裁判の問題点を明らかにする。

目次

序章 裁判員は究極の選択を迫られた
第1章 無邪気な標的―「まりな」と「吉川」運命の出会い
第2章 裏切りの誕生日―まさかの拒絶、動転、そして修復
第3章 要求のエスカレート―乗っ取られた青春の日々
第4章 扉は閉じられた―臨界点に到達した双方の怒り
第5章 絶望と恐怖の果てに―かりそめの姿を捨てられず
第6章 破壊された人形―彼は「誰」を殺したのか
終章 運命の分岐点―間違いに気づいたら戻るべき場所

著者等紹介

吉村達也[ヨシムラタツヤ]
1952年、東京都出身。一橋大学を卒業後、ニッポン放送に入社し制作部ディレクターとして「オールナイトニッポン」などを担当。扶桑社に出向後は書籍編集部編集長として数々のヒット作を手がける。86年に『Kの悲劇』で作家デビュー、90年から専業作家に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

中野(racoon)

10
★★★★☆ 被害者の女性がすごく可愛かったのもあって記憶に残ってる事件。量刑や裁判員裁判に対する考えはもうちょっと短くて充分な気がするけど、被害者のブログや同僚小町の証言、耳かき店での過重労働など知らなかった情報が充実していた。待ち伏せ疑惑事件の直後、関係が一度修復してから無防備なくらいにガードが甘くなっているのを「被害者の落ち度」とは言い切れないと思う。自分が相手を傷つけてしまったなと感じたあとは、「お詫び精神」から相手に甘くなってしまう当然の心の動きについて言及してないのはなんでだろう?2015/05/05

ふじ

8
カテゴライズするとわからない。真実が見えてこない。想像すること、理解すること。 人間関係におけるどんな時にも必要なことだな。2018/03/13

mutante

8
接客業に従事している人なら誰にでも起こり得る事件であるので、何らかの対処法について割けばいいのだが被害者のブログのコピペばかりで被害者に敬意が感じられず、犯人が被害者を殺したときの心境を「人ではなく人形を壊しに行くようなものだった」と説明する著者の感性は理解できなかった。2012/11/17

しげ

6
被告人の身勝手な行いによって被害者の「未来」は奪われてしまったのに、被告人には「反省の態度を見せていれば仮釈放」という「未来」が与えられることに腹立たしさを覚えました。それって本当に犯した罪と同じ重さの償いなんだろうか、と感じてしまいます。死刑廃止を議論するなら「仮釈放なしの終身懲役」の導入を検討すべきではないか、という提案に頷きました。2012/10/23

フロム

6
これは怖い。もし女の子がブログで「ずっと一緒にいたからたくさんお話できましたね。やっぱり楽しい時間は過ぎるのが早いっていううじゃないですかぁ」なんて事を散々書かれたら男は勘違いしちゃうじゃないですか?その影で「あの人怖い」とか言われててたらと思うと、、、、、。まあ加害者の気持ちは良く解ります。正直著者が何を言いたのかちょっと良くわかりません。2011/06/08

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