障害役者―走れなくても、セリフを忘れても

柳 浩太郎【著】

ワニブックス（2010/07発売）

• サイズ B6判／ページ数 159p／高さ 19cm
• 商品コード 9784847019036
• NDC分類 778.21
• Cコード C0076

内容説明

「高次脳機能障害」というハンディキャップを背負った人気俳優集団Ｄ‐ＢＯＹＳ柳浩太郎の挫折と挑戦。

目次

プロローグ　ボクは、この日、障がい者になった
第１幕　ボクは、プリンス
第２幕　アイドルなんて、しょせんこんなもの
第３幕　交通事故とボクの身体
第４幕　障がいを抱えての舞台復帰
第５幕　走れなくても、セリフを忘れても
エピローグ　障がい（生涯）役者一筋

著者等紹介

柳浩太郎［ヤナギコウタロウ］
‘８５年１２月２１日生まれ。‘０３年ミュージカル『テニスの王子様』の越前リョーマ役でデビュー。‘０５年映画『痴漢男』、‘０６年ドラマ『ロケットボーイズ』（ＴＸ）、‘０７年舞台『Ｃｏｏｋｙ　Ｃｌｏｗｎ』、ドラマ『パズル』（ＥＸ）、‘０８年ドラマ『正しい王子のつくり方』（ＴＸ）、‘０９年映画『イケメンバンクＴＨＥ　ＭＯＶＩＥ』、‘１０年『完全なる飼育～メイド、ｆｏｒ　ｙｏｕ～』など、主演・出演作は多数（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[たまきら]

タイトルで手に取り、妹が毎回通っているテニスの王子様のミュージカル、テニミュの出演者と知って彼女にラインで聞きながら読みました。最初は「ロボットみたいだったよ」とのこと。「共演者をはじめ、周囲のサポートを感じて素敵だった」という妹の感想が正にこの人が書いていることで、なんだかじ～んとしてしまいました。迷惑ってかけていい。一緒にやっていきたい。そういうメッセージが前向きですごく素敵でした。ずっと無理せず自分らしく進んでいってほしいです。

2019/12/06

[なるときんとき]

『痴漢男』のDVDを見て、変な喋り方する人だなあと思ってたら、交通事故で脳損傷による右麻痺と高次脳機能障害があるのか。現在は長期休業中のようだけど、障害を個性として役者の仕事をしていたってすごい。意識が戻らないかもしれないと言われていた中、周りの協力もあり、努力して舞台に戻るって、言うのは簡単だけど諦めずに努力を続けたのがすごい。17歳で事故に遭ったことをポジティブに捉えられて、周りの人に対しての感謝の気持ちも感じられた。彼じゃないとできない役はあるだろう。

2016/09/07

[ゆき]

テニミュのDVDで柳くんに出会いました。画面の向こうで見る彼は、動きもぎこちなく、音程も取れず、しかもちょっと生意気。けど、すごく愛されてる。そして彼について調べたりした。驚いた。ちょうどテレビでもVTRが作られてた。それから何年もたって、はじめて読んでみました。たくさんの努力と愛情で、彼は「柳浩太郎」になってるんだなって思った。私も頑張ろうって思いました。

2013/11/28

[まめ]

事故のこと、障害のこと、正直この手の自伝本は偽善的？押し付けがましさを感じて苦手。でも決して優等生ではない彼のふてぶてしい生意気さに、抵抗なく読むことが出来た。失ったものと手にしたもの。今の彼を形づくる様々な出来事に家族、舞台スタッフ、事務所関係者、多くの仲間の存在がある。人に愛される何かが彼にはあるのでしょうね。

2010/10/05

[みゅいる]

私はリハビリの仕事をしていて、高次脳機能障害の方と関わる機会が多いため、作中に私の職種は出てこないのですが仕事の本として読みました。彼のことはテニミュ(事故後)で存じ上げていました。驚きがたくさんありました。校正はしているでしょうが、ここまでの文章を書くことができること(もっと自分本意で、相手に対する配慮の少ない文章を見てきたので)。自分達が学校で習った短期目標、長期目標、目標を達成するためのスモールステップという考え方が、治療される側からしてもとても利に叶っているということ。→

2016/07/08