出版社内容情報
鈴木の「質朴」に、私が「大いなる質」の残影をみていることは、 もはやいうまでもないだろう。そして」その質朴が よどみなく他に働きかけている様子をみたとき、 私は、まだまだ日本も捨てたものではないと思うのである。(解説=遠藤誠)
内容説明
テロリズムの「本質」に迫る。
目次
第1章 本島等長崎市長襲撃事件に思う―生かされていない「赤報隊事件の教訓」
第2章 まだ見ぬ赤報隊を求めて―対談 伊波新之助(朝日新聞編集委員)・鈴木邦男
第3章 もし赤報隊が新右翼だとしたら…
第4章 赤報隊逮捕なんて簡単だ―116号事件、捜査の現状と突破口
第5章 赤報隊はこうして生まれ、こうして消えた―赤報隊事件関係年表
第6章 彼らは一体何を訴えたかったのか?―赤報隊事件関係「声明文」
第7章 西欧型犯罪か新・新右翼か―マスコミで語った赤報隊事件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
半木 糺
3
以下は私の推理。鈴木の言うように「潜在右翼」がいるとしても、こんな完璧な反抗が素人に出来るわけが無い。かといって犯行文や前後の状況を見るに右翼の仕業でもない。この事件の前後にリクルート事件や褒めごろし事件、佐川急便事件などの政界を揺らす事件が起こっているが、赤報隊事件はそれらの事件の流れの中で起きた「陰謀」なのではないだろうか。攻撃対象に竹下幹事長や中曽根総理が含まれている辺り余計にそう感じる。目白の闇将軍が黒幕にいたのかもしれない。「右翼がやった」となれば世間が納得するだろうから、隠匿もしやすいだろう。2013/08/10