音と響きの基礎知識―音楽にたずさわるすべての人々へ

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  • サイズ A5判/ページ数 112p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784276123304
  • NDC分類 524.96
  • Cコード C1073

出版社内容情報

「音響学」の観点から実際の演奏活動を踏まえ、練習場・ホールでのリハーサルや公演、録音時の試聴など、様々な局面での提言。

2007~08年の『バンド・ジャーナル』誌連載の単行本化。著者4名は、音楽大学あるいは音楽関連の専門学校で音響学を講じ、日頃から“音楽”と“音響”の双方にまたがる活動を行っている。演奏会場の音響的性質や演奏者および聴取者の位置関係などによって演奏の効果は少なからず影響を受けるものであるが、この本は、「音響学」の観点から演奏・練習の現場を支援することを第一の目的に、実際の演奏活動を踏まえた一連の流れに沿って、練習場・ホールでのリハーサルや公演・それらの録音および公演後に行う試聴など、さまざまな局面において役立つと思われる提言を行うものである。また“もっぱら聴くばかり”という音楽愛好家にとっても、これら音楽演奏にまつわる音響的諸事情を知ることにより、音楽を聴く楽しみはいちだんと深まると考える。サントリーホール等を手がけた、日本を代表する音響設計技師・永田穂氏の推薦辞を帯に付す。

はしがき 2
目次 3

自宅での個人練習から全体リハーサルまで 5
1 練習施設を選ぶ要件と課題 6
2 音の出しやすさと部屋の響き 8
3 室内に侵入する騒音の防止 10
4 外部への騒音伝搬対策 12
5 マンションのピアノ練習室 14
6 防音扉 16
7 室空間の大小と音響 18
8 狭い空間の響き 20
9 狭い空間の音響対策 22
10 練習場の広さを選ぶ 24
11 練習場に望まれる高い天井 26
12 平凡な室形の反射マジック 28
13 響きを活かす練習場の設営 30
14 ハンディレコーダ 32
15 ピアノ練習室での録音 34
16 学校内での様々な録音 36
17 プレイバック時の着目点 38
〈コラム〉近隣騒音としての音楽の音 40

会場の選定から公演まで 41
18 ホール音響の基礎 42
19 ホールの形態と音響的特徴 44
20 残響時間の測定 46
21 ホールの空間規模に見合った演奏 48
22 舞台反射板の効果と問題点 50
23 室内境界面の形状と音響効果 52
24 残響可変 54
25 残響可変ホールの運用例 56
26 舞台の外にある音源の音響問題 58
27 ホールの音響設備 60
28 演奏を助ける耳と目のはたらき 62
29 音量の距離減衰と逆2乗則 64
30 舞台で聴くホールの響き 66
31 独唱者の好む跳ね返り音の条件 68
32 ホール座席による音の違い 70
33 会場練習中の舞台上音響チェック 72
34 会場練習中の客席内音響チェック 74
35 音量と聞こえの効果 76
36 PAで何ができるか 78
37 PA接続の基本 80
38 PAの際の注意 82
39 PAにおける先行音効果の応用例 84
40 PAを専門家に依頼する場合 86
41 ハウリングとその発生 88
42 音場補正によるハウリング対策 90
43 写真、ビデオとの関連 92
〈コラム〉生きている尺貫法 94
〈コラム〉エコーとリバーブ 94

公演を終えて 95
44 音の編集 96
45 録音メディア 98
46 オーディオルームの種類と特徴 100
47 オーディオルームのスピーカ配置と聴取ポイント 102
48 ヘッドホン受聴~そのメカニズムと問題点~ 104
〈コラム〉使い方から見た電池 106

用語解説 107
索引 110

【著者紹介】
東京藝術大学大学院音楽研究科作曲専攻修了。作曲を南弘明、故河田文忠、故黛敏郎、故北村明の各氏に、音楽音響を白砂昭一、故若林駿介の各氏に師事。現在、東京藝術大学演奏芸術センター助教授の他、桐朋学園大学等の非常勤講師を勤めている。

内容説明

あなたの演奏音をグレードアップする!(1)自宅での個人練習から全体リハーサルまで、(2)会場の選定から公演まで、(3)公演を終えて。コンサートにまつわる様々な局面で役立つ知識が満載。

目次

自宅での個人練習から全体リハーサルまで(練習施設を選ぶ要件と課題;音の出しやすさと部屋の響き;室内に侵入する騒音の防止 ほか)
会場の選定から公演まで(ホール音響の基礎;ホールの形態と音響的特徴;残響時間の測定 ほか)
公演を終えて(音の編集;メディア;オーディオルームの種類と特徴 ほか)

著者等紹介

岩崎真[イワサキマコト]
東京藝術大学大学院音楽研究科作曲専攻修了。作曲を南弘明、故河田文忠、故黛敏郎、故北村明の各氏に、音楽音響を白砂昭一、故若林駿介の各氏に師事。現在、東京藝術大学演奏芸術センター助教として藝大奏楽堂における演奏会の収録に携わっている他、桐朋学園大学、洗足学園音楽大学、宮城学院女子大学等の非常勤講師を務めている

岩下哲也[イワシタテツヤ]
1977年東京藝術大学作曲科卒。映画制作会社・録音スタジオ・音響設計事務所などを経て、現在は3大学で音響・映像講座を担当。秋葉原電気街を歩き回り、録音やPAを受注し、鍵盤楽器でステージに立つなどしている。所属団体:日本音響家協会、日本オーディオ協会、日本電子音楽協会、作曲家の会「環」。パーカッショングループ72

田原靖彦[タハラヤスヒコ]
工学博士、東北文化学園大学教授、元桐朋学園大学非常勤講師。大手ゼネコンの技術研究所を経て1999年より現職に身を置き、「音楽ホールの音響設計」、「癒しの音環境」、「超低周波音の人体影響」等に関わる研究に従事している。また幼年時よりマンドリン音楽に親しみ、ソロ演奏、合奏アレンジ、演奏指導等の諸活動を遂行している。代表的音響設計作品として、録音スタジオ・サウンドイン、日本コロムビア本社スタジオ、FM東京ホール等がある

中村俊一[ナカムラシュンイチ]
理学博士。1933年東京生まれ。日本音響学会会員。(財)小林理学研究所での建築音響と騒音分野の研究調査活動に日本騒音制御工学会功績賞受賞。東京藝術大学非常勤講師(1964‐2001)、学内の協力をえて舞台音響研究にも先取的に取り組む。桐朋短期大学、昭和音楽大学、国立音楽大学にも出講。学生時代はトロンボーンと合唱、卒後社会人合唱団の多くの公演に参加している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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