内容説明
1961年、1歳未満、60歳以上の医療費を無料化。1962年、全国自治体初の乳児死亡率ゼロを達成。豪雪、貧困、多病多死にあえぐ岩手県沢内村にあって「奇蹟」と呼ばれる生命行政を樹立した深沢晟雄の全生涯。
目次
序章 悲しみの雪
第1章 沢内の子
第2章 戦争
第3章 村への道
第4章 ブルドーザー村長
第5章 苦闘
第6章 生命行政
第7章 道標
第8章 村びとよ
終章 火を継いで
著者等紹介
及川和男[オイカワカズオ]
1933年東京生まれ。現在岩手県一関市在住。24年間の銀行員生活を経て、76年より作家活動。小説・ノンフィクション・児童文学と幅広く活躍中。日本文芸家協会・日本ペンクラブ・日本児童文学者協会・島崎藤村学会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ごへいもち
5
立派だ。でも単純にそれだけと思えなくなったのは年のせい?個人の熱意がそのまま実行できる時代だったんだなぁとか あれ~?と思うこともあるけど、どこをとっても金太郎飴みたいに立派なんていうのはフィクションしかありえないよねとか思ってしまう2010/05/04
ケン五
2
見事な生涯。覚悟と信念が見事。人として生まれたからには、誰かの役に立ちたい。何かの役に立ちたいと強く思った。深沢村長のように道なき所に道をつけられるような気概を持ちたい。2009/11/24
tamadon
1
重い格差、人々の体と心を蝕む病苦、容赦なく襲う自然災害・・・日々の生活で渇々な岩手県内陸部の人口6千人の村長となった深沢は「生命行政」に一意専心に取り組んだ。時には村内反対勢力に、時には県や国に徹底的に楯突くことも。それが正しかったかどうか。答えは村民みんなの笑顔でわかる。私たちが行政の長にほしいのは政治力より人間らしさ。2009/10/04
スポポ菊池
0
『隠れた名著』とは聞いていたが、想像以上だった。今、沢内村のすぐ隣に住んでおり、沢内村には週一で通うので、深沢村長の苦悩や、当時抱いていた苦しみがいかなるものなのかよく分かる。これぞ地方行政のあるべき姿であろう。2013/03/27
Naoko Orido
0
学生時代授業の一環で購入。深沢村長を尊敬します。また、読み返したい。