内容説明
1999年10月18日、成田空港「暫定案」をかざして公聴会が開かれた。だがその席に反対派農民がふたたび座ることはなかった。キリスト者戸村委員長の魂が呼ぶ。「土に親しむ平和の民よ、神より託された大地の息を断とうとする一切の悪霊に立ち向かえ。自己内心の敵を撃て!」戸村一作逝いて20年、その実存がいま深く三里塚を領導する。
目次
序章 そして教会は残った
1 キリストの証言者(戸村一作氏の指し示したもの;いまも三里塚に生きている人―十字架を負うて、「日本一の貧乏人」よね婆さんと共に ほか)
2 造形表現者(戸村一作にとっての「革命」;戸村一作の思い出「吠える大魚」の預言者 ほか)
3 反権力闘争のリーダー(“わが屍をこえて正義を貫け”没後20年にあたって;暫定滑走路は虚妄闘いの今に生きる戸村一作 ほか)
終章 実在の戸村一作―後記に代えて