内容説明
「レ・タン・モデルヌ」誌は1945年に、ジャン・ポール・サルトルとシモーヌ・ド・ボーヴォワールによって創刊された。「政治的社会的事件が起こるごとに、われわれの雑誌は一々の場合に応じて立場を明らかにする。政治的にそうするのではない。すなわちどの政党に仕えるのでもない。そうではなくて、目前の主張がよって立つところの人間観に従って意見を述べる」―創刊の辞に示された「アンガージュマン」の思想は、戦後一貫して世界の行動する人々に、大きな影響を与え続けた。創刊50周年記念号である本書は、改めて「アンガージュマン」の意味を問い直す。
目次
五十年!
「彼は走っていた、死んでもなお」やあ、やあ―『レ・タン・モデルヌ』への書簡のための覚え書き
思いがけぬ仕事仲間
サルトルのアンガージュマンについて―『言葉』
自由の宣告、サルトルの今日性
行動としての発言―フランシス・ジャンソンとの対話
特集号「イスラエル・アラブ紛争」を読み返して
仮想女性
コバンザメは忘れない
何たる悲しみ、何たる嘆き〔ほか〕