内容説明
ロシアのウクライナ侵略に始まるロシア・ウクライナ戦争は、戦線が膠着し泥沼化しつつある。ドローンをはじめ先端科学兵器による死傷者は兵士・市民共に急速に増大している。今こそ戦争の即時停止と和平交渉の開始を求めたい。イスラエル・ガザ戦争をも含め、停戦を求める「私たち」の立ち位置を何処に求めるのか。日本の安全保障政策が非武装中立・非同盟を掲げ平和創造の実績を積んでいる国であるならば、歴史和解と停戦勧告をなす最適な国家と成り得る。しかし、アメリカに追随する日米安保体制では不可能だ。どうすれば平和実現の第一歩としての停戦を実現するために、深く連帯できる「私たち」であり得るのかを考える。
目次
第1章 ロシア・ウクライナ戦争の停戦と和平交渉への道(停戦を阻むものは何か;ロシアのウクライナ侵略をどう読むのか;アメリカはロシア・ウクライナで何をしているのか;和平派と正義派との乖離を超えて)
第2章 安全保障問題の現段階―戦争の「できる」国から「する」国へ(戦争の「できる」国から「する」国へ;アメリカの軍事戦略に追随する日本;日米安保のNATO化を許してはならない;反撃能力論と防衛費増額の危うさ)
第3章 安全保障政策はどうあるべきか(非武装中立・非同盟政策の提唱―平和実現の最終方途として;抑止力と同盟の限界を問う―国会での参考人陳述に絡めて;敵基地攻撃論の真相―専守防衛から先制攻撃論へ;日米安全保障問題を論じる)
第4章 これからの私たちの取り組み(“日中経済戦争”を許してよいのか;漂流するリベラリズム;いまこそ非武装中立・非同盟政策の実践を!―平和実現の最終方途として)
著者等紹介
纐纈厚[コウケツアツシ]
1951年岐阜県生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。博士(政治学、明治大学)。現在、明治大学国際武器移転史研究所客員研究員。前明治大学特任教授、元山口大学理事・副学長。専門は、日本近現代政治軍事史・安全保障論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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壱萬参仟縁
くものすけ