内容説明
いまの政治では、都合のよい事実のみが着目され、場合によってはねつ造され、不都合な事実を改竄・隠蔽・無視されています。また、首尾一貫した思考は軽視され、その場しのぎの説明、あるいはあからさまな説明拒否がまかり通っています。さらに社会では、いわゆる企業の“不祥事”が跡を絶ちません。このような風潮に根本的に対抗するためには、まずは各自の職場など身近な場所において、反倫理的な事態を地道に正していくことが必要でしょう。倫理的問題は、昨今の諸事例からも明らかなように、誰もが巻き込まれ得るものです。本書は、組織/社会における倫理的問題を解決するための方法を提供します。それは、とりわけ科学・技術分野において、職務上要求される思考と極めて親近性の高いものです。
目次
1章 ルールとの関係(日常の問題;「お手本」について ほか)
2章 ルールを超えた場合の方法:倫「理」(方法;本多勝一「なぜイルカなのか」 ほか)
3章 組織/社会における科学者・技術者(ファインマン氏、ワシントンに行く:スペースシャトル・チャレンジャー事故に関する大統領委員会;西村肇「水俣病原因追究」をめぐって ほか)
4章 「倫理」を別の角度から眺めてみる(村井実「よさ」;デヴィッド・ボーム「全体的運動」)
5章 日本社会における人間関係(「和」の社会とその課題;現代社会と情報技術)
著者等紹介
唐木田健一[カラキダケンイチ]
1946年長野県長野市に生まれる。1970年東京大学理学部卒業。1975年同大学大学院理学系研究科博士課程修了、理学博士。富士ゼロックス株式会社勤務。同社において技術部員、材料技術研究所主任研究員、総合研究所研究推進部長、基礎研究所長、総合研究所主席研究員、等を務める。技術者としての専攻は電子写真材料。著書多数。また、桂愛景(けいよしかげ)のペンネームでの著書もある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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