内容説明
自分が東京か大阪の教員で国旗・国歌の「日の丸・君が代」の起立・斉唱を、処分をちらつかせて迫られたら、屈服してしまうかもしれない。世間から非難され罵倒され、さまざまな処分をうけても不起立・不斉唱を貫いた教職員たち。かれらはどのような思いで「日の丸・君が代」強制に対峙したのか。本書は、戦前回帰の様相を強め、荒廃の一途をたどる教育現場で、内面の自由と民主教育の原則をかけ抵抗する教職員群像を追った迫真のルポルタージュ!
目次
第1部 少国民たちの道徳(東の少国民「うんこするのも天皇のため」~山中恒さんインタビュー;西の少国民「上があるから下ができる」~黒田伊彦さんの語り;「君が代」の道徳「生と性の賛歌」から天皇の讃美歌へ~川口和也さんの研究)
第2部 東京篇(東京の「狂妄派」~教職員の牙を折りたい狂おしい欲望;東京の教師、子どもたちと「日の丸・君が代」強制;「生徒の心を聞く仕事」であるために)
第3部 大阪篇(大阪の「狂妄派」~ビシッと「モノサシ一本」の快感;大阪の教師、子どもたちと「日の丸・君が代」強制;「自己を持つ」子どもたちを育てるために)
著者等紹介
永尾俊彦[ナガオトシヒコ]
1957年東京都生まれ。都立小山台高校、慶應義塾大学文学部哲学科卒業。毎日新聞記者を経てルポライター(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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