内容説明
24万人の自衛官を抱え今や世界有数の軍事力を持つ自衛隊に何が起こっているのか?南スーダンPKO日報やイラク派遣日報の隠蔽問題、国会議員への自衛隊三佐の暴言問題で露呈したことは、防衛大臣が自衛隊制服組を全くコントロールできていない現実である。いまや日本の自衛隊への文民統制(シビリアンコントロール)は崩壊しつつある。本書は、自衛隊の現段階、とりわけ自衛隊制服組による自衛隊背広組の「文官統制」破壊の歴史的経過を詳述、自衛隊制服組の右翼的思想の膨張を分析し、民主主義国家の脅威となっている現実を明らかにする。同時に、現行平和憲法を活かす方向性のなかで、自衛隊の文民統制、民主的統制をどのようにして実質化・現実化して行くかを提言する。
目次
はじめに 自衛隊で何が起こっているのか
序章 着々と進む自衛隊の組織再編
第1章 自衛隊の独走はいつから始まったか
第2章 防衛省設置法改正をめぐって
第3章 文民統制の原点に帰る
第4章 文官統制成立の歴史を追う
第5章 繰り返される逸脱行為
第6章 政治活動に奔走する制服組幹部たち
第7章 自衛隊を統制するのは誰か
終章 文民統制の原点に立ち返るために
著者等紹介
纐纈厚[コウケツアツシ]
1951年岐阜県生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。博士(政治学、明治大学)。現在、明治大学特任教授(知財・研究戦略機構)、明治大学国際武器移転史研究所客員研究員。前山口大学理事・副学長。専門は、日本近現代政治史・安全保障論。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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