内容説明
着物の袖は、日本の平安時代には床に届くほど華麗で長かったが、近代になるにつれ筒袖が世界のスタンダードになった。その袖に導かれて奈良、長安、サマルカンド、コンスタンチノーブル、ローマ、フィレンツェに旅した。直線でできたアジアの「T」の字をつくるこの袖の時空を超える旅に終わりはない。日仏同時出版の着物の袖をめぐる注目の文化史!
目次
直線の衣
イケメン遣唐使
胡人(ソグド)ペルシャ起源の長袖
光源氏の袖
唐のシルクロード:椅子はどこから
人間不在の袖:打出
男も打出
襲の色はグラデーション
平安の縫い姫
袖は恋
モナリザの袖
袖は戦う
袖の香
袖:東西のエピソード
男も振り袖
袖のエピソード
秀吉最後の袖
筒袖から筒袖の1300年
著者等紹介
竹原あき子[タケハラアキコ]
1940年静岡県浜松市笠井町生まれ。工業デザイナー。1964年千葉大学工学部工業意匠学科卒業。1964年キャノンカメラ株式会社デザイン課勤務。1968年フランス政府給費留学生として渡仏。1968年フランス、Ecole nationale sup´erieure des Arts D´ecoratifs。1969年パリ、Thecn`esデザイン事務所勤務。1970年フランス、パリInstitut d’Environnement。1972年フランス、Ecole Praique des Hautes Etudes。1973年武蔵野美術大学基礎デザイン学科でデザイン論を担当。1975年から2010年度まで和光大学・芸術学科でプロダクトデザイン、デザイン史、現代デザインの潮流、エコデザイン、衣裳論を担当。現在:和光大学名誉教授、長岡造形大学、愛知芸術大学、非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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