内容説明
近代資本主義の勃興期に労働者たちの生活防衛の相互扶助組織として発展してきた協同組合運動。資本的企業の目的が利潤の最大化であるのに対し、協同組合は組合員や従業員の企業経営への参加・関与を重視し、さまざまな社会的要求に対応し、企業経営における人間的・社会的側面や地域との関係を強化するよう努める。いまや協同組合は、伝統的な形態だけでなく社会協同組合をも発展させ、あらゆる産業分野に浸透し、資本主義的暴走への抑制的役割を担っている。本書は、その影響が強い欧州、とりわけイタリアの協同組合運動の起源と歴史、理論と現状を総括した。協同組合の入門書である。
目次
第1章 協同組合企業とは何か、その可能性
第2章 どのように市場と向かい合うのか
第3章 ヨーロッパにおける起源
第4章 イタリアにおける協同組合
第5章 社会協同組合とフェアトレード
第6章 ガバナンス/“大きくなる”戦略
第7章 協同組合と政治
第8章 イタリアの協同組合を理解するための要点
著者等紹介
イァーネス,アルベルト[イァーネス,アルベルト] [Ianes,Alberto]
1975年生まれ。トレント大学卒業、ミラノ大学大学院博士課程修了。現在、「トレント県歴史博物館財団」付属「協同組合経済史センター」研究員
佐藤紘毅[サトウヒロキ]
1943年生まれ。現在、市民セクター政策機構主任研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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