- ホーム
- > 和書
- > 理学
- > 環境
- > 資源・エネルギー問題
内容説明
巨大な中央集権的官僚主義と、利権企業団体が原発を取り巻くフランスと日本。社会党政権になっても原子力発電を継続し、エネルギー政策に異議を唱える環境大臣をすでに2名も解任した。「モナリザ」を筆頭にルーブル収蔵の美術品貸与の見返りに原子炉と核燃料ウランを売り、使用済み燃料処理までをビジネスとし、日本企業と手を組んで中規模出力の原子炉をアジア、アフリカ、中近東にまで輸出をもくろむフランス。だがもう一方で、ドイツの「エネルギー転換」に学びながら再生可能エネルギーの生産にも意欲を燃やす。大型原発には問題がありすぎると認識した2007年から、フランスの原発産業は再生可能エネルギー大国をめざして挑戦しはじめた。原発と再生可能エネルギーの両輪“アレバ・リニューアブル”が廻り始めているのだ。本書は、原発大国フランスのエネルギー戦略の現状とその転換の実態をルポする。
目次
濃縮ウランの後ろで
やめられない原発―“成功のモデルはネスプレッソよ”
原発大国フランスのエネルギー戦略
ヨーロッパの不安
フランスの原発は未来への階段か
ヨーロッパは共同でエネルギーに立ち向かう
ドイツに学んだ「エネルギー転換」
環境大臣バトーの栄光と挫折
パリとベルリンが手を結ぶ
フランスの再生可能エネルギー政策
「太陽のトンネル」を緑の列車が走る
元空軍基地とメガソーラ
海外技術とのバランスが背景に
若い企業が挑む発電
パリとリヨンのエコ・カルチエ
国を越えるウランの支配
著者等紹介
竹原あき子[タケハラアキコ]
1940年静岡県浜松市笠井町生まれ。工業デザイナー。1964年千葉大学工学部工業意匠学科卒業。1964年キャノンカメラ株式会社デザイン課勤務。1968年フランス政府給費留学生として渡仏。1968年フランス、Ecole nationale superieure des Arts D´ecoratifs。1969年パリ、Thecnesデザイン事務所勤務。1970年フランス、パリInstitut d’Environnement。1972年フランス、Ecole Praique des Hautes Etudes。1973年武蔵野美術大学基礎デザイン学科でデザイン論を担当(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。