内容説明
大国・中国の目前でコンピュータ産業を軸にアジアのシリコンバレーとして急成長を続ける台湾。この台湾の“奇跡”を生み出したのは、米国留学した若手の知的エリートを中心に率いられた中小企業の活力にある。しかも、蒋介石の恐怖政治、蒋経国の開発独裁を克服し、李登輝いらいの本省人による民主主義の成熟、そして民主的交替による陳水扁新総統の誕生という、民主化をもリードしている。本書は、著者の長年のフィールドワークをもとに現代の台湾の最新動向を経済・政治面から解き明かす。
目次
第1章 アジアのシリコンバレー
第2章 “台湾経済”のしくみと中小企業―鶏口となるも、牛後となるなかれ
第3章 世界史上の台湾と現在
第4章 “新台湾”イデオロギーの成熟
第5章 経済学からみた東アジア
終章 “新台湾”小国主義への道程
著者等紹介
杉岡碩夫[スギオカセキオ]
1923年三重県木本町(現熊野市)生まれ。東京大学経済学部卒業。読売新聞社、中小企業研究所を経て、1972年から『1億人の経済』(NHK)で5年間キャスターをつとめる。千葉大学法経学部教授、独協大学経済学部教授、兵庫大学情報経済学部教授を経て定年。現在フリーの経済評論家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。