出版社内容情報
劇作家・演出家が裁判傍聴で感じたこと
事件といっしょに10年。10年間、更新し続けたブログの中から事件をめぐる記事を精選してまとめたエッセイ集の第三弾!
何かしらの罪を犯し、裁かれるそういう普通の人々は実はわたしの分身である。わたしは、裁判所で裁かれる罪を犯した市井の人の姿を通して、あり得たかもしれないもう一人の自分を確認しているのだ。法廷にいる彼らは、まぎれもなくあり得たかもしれないもう一人のわたしであり、だからこそ、わたしは他人の裁判をまるで我がことのように傍聴席から見入ることができるのだ。(本書「市井の罪人」より)
【目次】
まえがき
2011年
宮﨑勤の部屋/ボイス・レコーダー/特権的状態
2012年
阿部定事件/十三年後の死刑判決/死刑制度の是非/犯行の形式/裁判員への憧れ/リアルな台詞/一寸先は闇/隠蔽/犯行の態様/隠れた才能/心情の深度
2013年
建築物としての法廷/処罰感情/現実の事件/死刑宣告/合意と殺意/同姓同名脱線事故と『24』/角のある悪魔/詐欺の名前/二つの顔を持つ女/地獄の情景/彼を弁護/全面否認の心理/良心の呵責/ストーカー/法の網/三人のK/123便の乗務員たち/おでん/戦慄の瞬間/秋葉原/矢面に立つ/法律用語/トホホの事件/欲望のコントロール/犯罪の影に女あり/てんもうかいかい/視野狭窄/裁判傍聴記~『絶望裁判』/笑顔の検察官/坂本龍馬/主役の装い/名づけ得ぬもの
2014年
本物の小説/殺人の名称/地名+殺人事件/女の犯罪/彼とわたしの倒錯/主観の呪縛/痴情のもつれ/事件名の不思議/ひとたび人を殺さば/独創的な殺人/『凶悪』の原作/新しい法律/船長の行動/のようなもの/かい人21面相/被告人の父親/被告人質問/未解決事件/市井の罪人/被害者論理/女検事の魅力/逆転無罪/傍聴の醍醐味/ドラマの裁判、現実の裁判/若者よ/反省と謝罪/状況と言葉/彼の犯行動機/予期せぬ出来事/法廷に木槌を/加害者家族のその後/多重人格者の裁判/女性検察官K/彼の人生、わたしの人生/判決~数少ない人間業/法廷の「うんこ」/再犯者の心/情状証人①/負の連鎖、正の連鎖/痴漢の法廷/父の殺人/黒後家蜘蛛
2015年
善良な小市民/遮蔽と真実/びっくり仰天/密室の攻防/顔が殺した/危険な感情/裁判のテレビ放送/中村主水の精神生活/事件のその後/良心に従って真実を述べる/その後のコロンバイン/傍聴席の熱量/怒号の裁判/落とし穴/殺人運転/死に場所/毒物の名前/放火殺人/被害者の落ち度/電話de詐欺/理由のない死/切断/必殺の台詞/劇団員殺害/雁首を取る/社会的制裁の行方/ラーメン店殺人/誘拐殺人事件/穴があったら/ゲリラとテロリスト/女性検事の気持ち/姦通罪/強い心を持ちたい/人間は隠蔽する
2016年
才能と性癖/救急隊員の犯罪/虐待の動機/冷徹な防犯カメラ/トラの死体/公務の執行/会いたい犯人/最高裁裁判官/DNA鑑定/償う/執行の期日/ハートをつかむ女/人間は?をつく/彼はペット/略取と誘拐/名誉殺人/限りなく黒に近い灰色/不可解な自殺/事件のメリハリ/六月八日/高級クラブのホステス/その一言/三女の気持ち/悪魔の申し子/口論の果て/誇大妄想/公衆電話/ジャンプ校長/『昭和・平成「未解決事件」100』/夫の気持ち/刑事・平塚八兵衛/愛と支配/膠着状態/贖罪/加害者の表記/迷惑をかける/認知の歪み/いかに負けるか?/跳躍力の秘密/リアルな仕事/極刑の
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- 既婚者サークル~妻と夫の別の顔~ 第2話



