出版社内容情報
ラジオ番組の放送中に殺人事件が発生! 被害者はゲストとして招かれた競馬新聞の発行人、死因は毒死だった。金欠状態のネロ・ウルフは「珍しく」事件の調査を自ら引き受けるが……。犯罪組織の黒幕アーノルド・ゼックとの壮絶な戦いを描いた三部作の劈頭を飾る長編作品"And Be a Villain"の完訳。
【目次】
忌まわしき悪党
訳者あとがき
内容説明
ラジオ番組の放送中に殺人事件が発生!金欠状態のネロ・ウルフは珍しく自分から事件調査の売り込みをかけるが…。犯罪組織との対決を描く〈アーノルド・ゼック三部作〉の劈頭を飾る本格ミステリ、ファン待望の完訳!
著者等紹介
スタウト,レックス[スタウト,レックス] [Stout,Rex]
本名レックス・トッドハンター・スタウト。1886年、アメリカ、インディアナ州ノーブルズヴィル生まれ。数多くの職を経て専業作家となり、1958年にはアメリカ探偵作家クラブの会長を務めた。59年にアメリカ探偵作家クラブ巨匠賞、69年には英国推理作家協会シルバー・ダガー賞を受賞している。1975年死去
渕上痩平[フチガミソウヘイ]
英米文学翻訳家。海外ミステリ研究家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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MATSUKARE
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名探偵と助手のコンビが活躍するミステリシリーズの一作。1948年に出版され、ラジオ番組の公開討論中に起きた毒殺事件を描く。 極端な肥満体のため屋敷から出ない名探偵は、行動力のある助手の報告をもとに、断片的な情報から事件の真相を解き明かす。出版社社長の被害者を中心に、監査役やライバル誌の発行人など複雑な人間関係が絡み合う。 日常描写も多く、緩やかな展開だが、論理的な推理プロセスが丁寧に描かれており、派手さはないが堅実なトリックと動機が特徴。シリーズの魅力が凝縮された作品。2025/09/12