出版社内容情報
煌びやかな虚飾の世界で殺人事件に巻き込まれるフェン教授。映画業界を舞台にしたシリーズ後期の傑作を初邦訳!
著者等紹介
クリスピン,エドマンド[クリスピン,エドマンド] [Crispin,Edmund]
本名ロバート・ブルース・モンゴメリー。1921年、英国、バッキンガムシャー州生まれ。オックスフォード大学在学中に書きあげた「金蝿」(1944)でデビュー。パブリックスクールで二年ほど教鞭を執ったあと、合唱曲や映画音楽の作曲家として活躍し、評論活動やアンソロジー編纂の仕事にも力を入れた。1978年死去
宮澤洋司[ミヤザワヒロシ]
1962年、長野県生まれ。東京大学法学部卒。出版社勤務を経て、現在はフリーのDTPオペレーター。未訳の海外ミステリを翻訳紹介する同人誌「翻訳道楽」主催(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
timeturner
3
つまらなくはないんだけど、ミステリー的には手抜きっぽい。フェン教授の直観に適当に肉づけしただけみたい。ドタバタも少な目。まあ、映画撮影所でドタバタじゃ当たり前すぎてシラけるか。唯一緊迫感のあった迷路シーンは映画にしたら盛り上がりそう。2024/07/28
ヨッシー
2
新刊39冊目2025/04/30
左近
2
フェン教授の洗礼名は「Gervase」と綴るのか。クリスピンの作品としてはファルス味やドタバタ感が薄めとのことだが、むしろ地の文でクスリと笑わせている感じ。最初の方、関係者一同の話を聞いている場面で犯人はわかったけど、真相については何一つ思い付いていないので、あまり自慢できない。ところで、事件のきっかけとなる自殺した女性「グロリア・スコット」が、ホームズ若き日の事件『グロリア・スコット号』に因むことは、ミステリ好きなら誰でも気付くのに、解説で一切触れなかったのは「みんなわかるから別に良いでしょ」的な?2024/12/31
ガ
1
あまり期待せずに読んだが腐ってもクリスピンだけあって最低限の品質は保たれていた印象。未訳のままだったのも理解できる。手に汗を握る迷路の場面は上手い。2024/12/31
もっち
0
タイトルの元である詩が全体のモチーフとして響いているのがうまいし、フーダニット的にはただ一つのポイントで絞り込めるというのもよい 迷路の追跡行に怪奇小説味が付いているのもおもしろかった2024/08/30