出版社内容情報
近代出版・書誌史への航海!
失われた戦前・戦中・戦後の出版史を探る論考200編を収録。
内容説明
失われた歴史を横断する“知”のクロニクル!
目次
培風館、山本慶治、川村理助『自由人となるまで』
弘道閣と『博物辞典』
池田大伍編『支那童話集』と『現代戯曲全集』
金星堂児童部、武井武雄、島田元麿、東草水訳『青い鳥』
武蔵野書院とプルースト『スワン家の方』
梶井基次郎「闇の絵巻」と説教強盗
伊藤整、百田宗治『椎の木』、北川冬彦『詩・現実』
伊藤整と島崎藤村『飯倉だより』
島崎藤村『仏蘭西だより(上巻・平和の日)』とニジンスキー
研究社『藤村読本』と小酒井五一郎〔ほか〕
著者等紹介
小田光雄[オダミツオ]
1951年、静岡県生まれ。早稲田大学卒業。出版業に携わる。『古本屋散策』(論創社)で第29回Bunkamuraドゥマゴ文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
古本虫がさまよう
4
1~5までと同じく分厚い一冊に書誌関連コラムが満載。戦前、『ゾラ著作異状なし』なんて本が中央社出版部から昭和5年に出ていたそうな。レマルクの『西部戦線異状なし』が昭和4年に出ていたが、それにあやかったもの。しかし、この『ゾラ著作異状なし』は、それ以前、大正2年に出ていた『芽の出る頃』を改題しての刊行とのこと。ううむ、なるほど。あやかり商法は昔からあるんだ。『~の壁』も『バカの壁』から始まって『80歳の壁』までいろいろとあったみたいだし? いま、佐藤千矢子氏の『オッサンの壁』を読んでいるけど……。2022/07/04