出版社内容情報
鬼才・殊能将之氏が「これがめちゃめちゃおもしろい。長編では最高傑作だね、間違いなく」と絶賛したアヴラム・デイヴィッドスンの長編を初邦訳。
内容説明
古代ナポリの地下水路を彷徨う男。奇妙な冒険の行く先に待ち受けるのは永遠なる生命の秘密か、運命の女性か、それともフェニックスの狡猾な罠か?
著者等紹介
デイヴィッドスン,アヴラム[デイヴィッドスン,アヴラム] [Davidson,Avram]
1923年、アメリカ、ニューヨーク州ヨンカーズ生まれ。1950年代より本格的な執筆活動を始める。58年にヒューゴー賞短編小説部門、61年にアメリカ探偵作家クラブエドガー賞短編部門、76年と79年には世界幻想文学大賞を受賞。60年代にエラリー・クイーン名義で「第八の日」(1964)と「三角形の第四辺」(65)を代筆している。80年代にシアトルへ移住し、退役軍人用保護施設へ入居。1993年、死去
福森典子[フクモリノリコ]
大阪生まれ。国際基督教大学卒。通算十年の海外生活を経験(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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スターライト
8
もうどんな名のみ高き未訳作品が出ても驚くまい、と思いつつ、近年何度”嬉しい誤算”に遭遇したことか。SF、ファンタジー、ミステリーの各ジャンルで印象的な作品を遺したあのアヴラム・デイヴィッドスンの『不死鳥と鏡』まで日本語で読めるのだから、長生きはするものだ。といっても僕の場合、ファンが嵩じて短篇集を編んだ殊能将之氏の高い評価の作品、という認識しかなかった本書だが、終盤に差し掛かるまでは凝った作品設定を堪能するばかりでストーリーは往年の〈世界幻想文学大系〉っぽさを感じるのみだったがラストの諸々には驚愕。必読。2023/01/10
不璽王
3
読んでる間は「いまいちか……?」と思っていたけど、読み終わってみるとなかなか面白かった気がしてきた2022/11/30
takao
2
ふむ2023/12/03
よだみな
1
ミステリを借りたつもりだったが、おもにファンタジーであった2022/12/23
かに丸
0
どこまでが史実でどこまでが空想(そして空想も既存の神話伝説から録ったのか作者の創作なのか)が渾然一体として、その世界設定が魅力的だった。わかりやすいエンタメとしてはキプロス島への銅収集の旅ぐらいだけれどもとても面白く読めた。シリーズが後2巻あるらしいからそれも読んでみたい。(勝手な妄想だけど次巻冒頭でヴァージルが離婚してそうなイメージしかない)2023/01/04