出版社内容情報
「四次元の密室」など意欲的な謎を盛り込んだ、作者不明の知られざる本格探偵小説が雑誌連載から72年の時を経て初の単行本化 !
内容説明
父親の遺産によって贅沢三昧の暮らしをする三兄弟と妻、さらには警察官や女流作家が同居する広大な屋敷内で殺人事件が発生。住人たちを恐怖に震えあがらせる惨劇は連続殺人事件へと発展する…。早過ぎた“技巧派”の探偵小説、ここに顕現!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
だるま
18
戦後、数多く出たカストリ雑誌の一つ『オール・ロマンス』に連載され、70年以上経って初めて単行本化された作品。内容は本格探偵小説だが、連載時には「愛慾推理小説」や「愛慾変態推理小説」と紹介され、作者も正体がハッキリしなかったので、その後はどんな推理小説名鑑や目録にも一切載っていなかったとの事。良くそんな作品を発掘したなあ(^o^)。足跡の無い殺人あり密室殺人あり推理合戦ありの堂々たる本格探偵小説なのに、合間合間に4組の夫婦のドロドロした不倫描写が挟まっていて、正に珍品と言うしか無い。読んで良かったのか複雑。2023/10/06
TI
5
昔の作品。近年再刊されたよう。昭和年代の鍵のトリックとか図もないし全くわからず。登場人物も軽薄でこれは発掘されなくても。2024/08/06
氷沼
3
「幻の○○に傑作無し」、それが幻なのは幻たる所以がしっかりとある。と、思って読書人生を歩んできたけど、この作品は中々楽しめた。 エロチックな描写が多いので、そこは好悪が分かれるだろう。 また、「レントゲン検査で妊娠1ヶ月が分かった」など、「?」な所が幾つかあるけど、作者の性別(覆面作家だから定かではないけど)と、時代だなと思えばまぁ。2023/09/26
てきとうたろう
2
確かに掲載された雑誌にしてはなかなかの作品だった…とってつけたような艶演出も頑張ってたと思うぞ
kanamori
1
☆☆☆2023/09/30