内容説明
孤独な女性が夢見た“結婚”という名の希望を踏みにじるドス黒い野望。無垢な願いは上っ面だけの邪悪に裏切られてしまうのか?英国推理作家協会賞、ゴールド・ダガー賞候補作、待望の邦訳!
著者等紹介
ワトソン,コリン[ワトソン,コリン] [Watson,Colin]
1920年、英国サリー州生まれ。ジャーナリストから作家となり、架空の町フラックス・バラを舞台にした「愚者たちの棺」(58)でデビュー。同作に登場するウォルター・パーブライト警部が主役の長編は全12冊出版され、「浴室には誰もいない」(62)と「ロンリーハート・4122」(67)が英国推理作家協会賞ゴールド・ダガー賞の最終候補に挙げられた。1983年死去
岩崎たまゑ[イワサキタマエ]
東京女子大学短期大学部英語科卒業。訳書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Panzer Leader
64
推理小説好きの読み友さんたちの感想から興味を惹かれてコリン・ワトソン初読了、これは思わぬ拾い物。イギリスの田舎町で結婚相談所の会員だった二人の女性が行方不明になる。そこに新たに会員となったティータイム嬢が登場。彼女の言動が生き生きとしていて魅力的なキャラ。ちょっとお間抜けな捜査陣を差し置いて主役でも良いような活躍ぶり。あっと驚く真相と共にブラックユーモア溢れるラストを堪能した。如何にも英国風な香りがする逸品。2022/01/17
cinos
57
結婚相談所の登録者の失踪事件。相談所に新たに登録したミス・ティータイムの不思議な行動。二つの事件の接点は?地味な感じですが、面白かったです。2021/04/18
み
29
ジャケ読みした作品、初読みの作家さん。読み始めて、時代に戸惑いました、1967年に書かれてました!結婚相談所からみの失踪に関したお話しが、警察と相談所に登録した女子の視点で淡々と進むだけなのに楽しみました♪2021/11/13
くさてる
27
サイコミステリーかなと思って手に取ったのだけど、ちょっと古めかしい感じのミステリ。行方不明になった女性たち、その犯人を追う刑事たち……と思わせておいて、思わぬ謎めいた女性が主人公。登場人物の思惑が読めないまま、事態が進行していくので、そこが面白く読めました。読後感も良かったです。2021/04/03
M H
26
イギリスの田舎町フラックス・バラで起きた女性2人の失踪を捜査する警部と結婚相談所で男性と知り合うミス・ティータイムの2パートでのんびりと進行する。途中までは「おいおい。こんな会話読まされても…」と忍耐も後半からあら?となる意外な展開。ラストの台詞も軽やかに決まっているけどそれはヤバいだろ(笑)直接描写せず余白多めの描きぶりとそこにマッチしたミス・ティータイムのキャラは魅力的。ほかにも登場作があるようなので読んでみたい。2023/09/25