内容説明
非戦の思いをこどもたちに届けたい。林芙美子が没後70年を期に、童話作家として甦る。童話集に詩をちりばめた新鮮な編集。小学校低学年から高学年児童までたのしめる総ルビ。第3巻は、戦後発表の長篇2篇と戦争を憂う詩2篇。著者の戦後再出発の第1作が、長篇童話「お父さん」であった。
目次
序詩
田舎の風はきんいろの風
詩 山の卜居
お父さん
著者等紹介
林芙美子[ハヤシフミコ]
1903(明治36)年生まれ、1951(昭和26)年6月28日没。詩集『蒼馬を見たり』(南宋書院、1929年)、『放浪記』『続放浪記』(改造社、1930年)など、生前の単行本170冊
廣畑研二[ヒロハタケンジ]
1955(昭和30)年生まれ。東京都立大学法学部卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ヒラP@ehon.gohon
15
林芙美子が終戦直後に書いた2つの童話が収録されています。 特に「お父さん」には、終戦で帰って来た父親を中心に、平和のありがたみと、戦争で失われたものへの思い、終戦直後の混乱が軽いタッチで描かれていて、ストレートに感じることができる秀作だと思います。 説明的であったり説教的ではないところに、共感しました。2025/07/01
登志子
1
とっても美しいお話だった。 終戦間も無くの小学生が主人公。 敗戦当時の混雑したなか、人々は互いに助け合い、工夫しあって、少しずつ元の生活を取り戻す過程での話。 生きることの大切さを感じる。 2023/08/12