内容説明
二〇二〇年一月には、すでに世界で認知されていた新型コロナウイルス。しかし、東京オリンピックの開催にこだわり、中国・習近平国家主席の訪日を実現するため、日本政府による防疫の初動は遅れに遅れた。そして、突然の休校要請。繰り返される安倍晋三首相の「持ちこたえている」という空虚な声。緊急事態宣言の発令。給付金をめぐる政策の不備…。二〇二〇年一月から六月までのあいだ、この日本で何が起きていたのか。本企画では、第一弾が二〇二〇年一月~五月末、第二弾が六月~一一月末、第三弾が一二月~二〇二一年五月末を対象に、同じ論者が一年半をかけて新型コロナウイルスを定点観測する。
目次
医療 「医療」に何が起こったか(斎藤環)
貧困 コロナ禍の貧困の現場から見えてきたもの(雨宮処凛)
ジェンダー コロナ禍とジェンダー―見えないものが見える化した日々(上野千鶴子)
労働 コロナ禍の労働現場(今野晴貴)
文学・論壇 パンデミック文学のパンデミックに寄せて(斎藤美奈子)
ネット社会 緊急事態の夜空に(CDB)
日本社会 アベノマスク論(武田砂鉄)
哲学 コロナ禍と哲学―緊急事態宣言、特措法、そして「新しい生活様式」(仲正昌樹)
教育 「全国一斉休校」という人災(前川喜平)
アメリカ 新型コロナ日記インアメリカ(町山智浩)
コロナ下で進む日本経済の「転換」(松尾匡)
コロナ禍と東アジア(ポスト)冷戦(丸川哲史)
崩壊する日本の『絶望』と『希望』(宮台真司)
コロナ禍とメディア(望月衣塑子)
禍福は糾える縄の如し(森達也)
コロナ禍の差別と排除(安田浩一)
共感の種を育てるために―コロナ禍で孤立する難民と仮放免の人々(安田菜津紀)
感想・レビュー
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