内容説明
代表作『ルネサンス』刊行後、ペイターは保守派からさまざまな批判を受け、それに呼応するかのように独自の文体観を展開し先鋭化していく。文体とそれに直結する問題をめぐるペイターの闘争とその戦略を明らかにする。
目次
序論
第1章 闘争の場―保守派による批判
第2章 大学内部からの戯画と批判
第3章 ペイターの闘争と戦略
第4章 「結語」から『享楽主義者マリウス』へ―文体の戦略
第5章 「家のなかの子」(一八七八)―社会的自己像の修正
第6章 共感、論理、自制―後期ペイターにおける「男性性」の再規定
第7章 文体家の変貌
第8章 「エメラルド・アスウォート」(一八九二)―「非国民」の問い
補遺1 「文体論」再考―闘争の深層
補遺2 「ジョルジョーネ派」の批評言語
著者等紹介
野末紀之[ノズエノリユキ]
1958年生まれ。京都大学文学部英文科卒、同大学院文学研究科英文学専攻修士課程修了。2011年、博士(文学)。岡山大学教養部助手、講師、大阪市立大学講師、助教授などを経て、同大学院文学研究科教授。専門は十九世紀後半のイギリス文化・文学、表象文化論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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