内容説明
上方歌舞伎の名門、鴈治郎家の御曹司として生まれながら学業優先で育ち、二十二歳で歌舞伎役者に復帰。それは、舞台に立つ苦悩との闘いと終わりなき鍛錬の始まりだった―。役者として生きる厳しさと向き合いただ一心に精進する役者「三代目中村扇雀」の姿。
目次
第1章 学業優先の御曹司
第2章 役者の運命
第3章 扇雀流芝居づくり
第4章 三六五日舞台の軌跡
第5章 伝統芸能を娯楽に
第6章 人生語り
著者等紹介
中村扇雀[ナカムラセンジャク]
1960年12月19日東京生まれ。四代目坂田藤十郎、扇千景の次男。兄は四代目中村鴈治郎。長男は中村虎之介。1967年11月歌舞伎座『紅梅會我』の箱王丸と『時雨の炬燵』の倅勘太郎で中村浩太郎を名乗り初舞台。1969年11月国立劇場『椿説弓張月』の島君を最後に、学業優先のため休業。1983年3月慶應義塾大学法学部政治学科卒業。在学中は体育会ゴルフ部に在籍。1983年5月京都南座にて『土屋主税』の河瀬六弥で舞台復帰。1995年1月大阪・中座『本朝廿四孝』の八重垣姫と『曾根崎心中』の徳兵衛で三代目中村扇雀を襲名(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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