内容説明
粗忽者の憎めぬ夜盗“気早の惣太”シリーズを初集成。戦時中に発表された未刊の長編「朔風」、雑誌連載終了から73年を経ての単行本初収録。デビュー作「真珠塔の秘密」から遺稿の脚本「街にある港」まで、戦前期本格派の驍将が書き残した長短編を厳選し、多岐に渡る作風を俯瞰する!甲賀三郎次女・深草淑子氏による特別エッセイ「父・甲賀三郎の思い出」を併録。
著者等紹介
甲賀三郎[コウガサブロウ]
1893(明26)年、滋賀県生まれ。本名・春田能為。1918年、東京帝国大学工学部化学科を卒業。20年、農商務省臨時窒素研究所技手となる。23年に雑誌『新趣味』の懸賞応募作「真珠塔の秘密」でデビューを果たし、以降、理化学トリックを使った作品を数多く発表する。28年に窒素研究所技師を退任して専業作家。33年から35年まで文藝家協会理事を、42年から44年にかけて日本文学報国会事務局総務部長を、それぞれ務める。44年10月、日本少国民文化協会事務局長に就任。1945(昭20)年死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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