内容説明
カリブ海の孤島に嫁ぎにきた若い娘が結婚式を目前に殺人事件に巻き込まれる。アメリカ探偵作家クラブ巨匠賞受賞作家が放つ恋愛と憎悪が渦巻くロマンス・ミステリ。
著者等紹介
エバハート,ミニオン・G.[エバハート,ミニオンG.] [Eberhart,Mignon G.]
1899‐1996。アメリカ、ネブラスカ州リンカーン生まれ。1929年、シリーズものの第1作目となる、看護婦セアラ・キートとランス・オーリアリー警部のコンビが活躍する“The Patient in Room 18”で長編デビュー。翌年同シリーズ“While the Patient Slept”(30)で、ダブルデイ社の年間最優秀ミステリに与えられる“スコットランドヤード賞”を受賞。エバハートは、M・R・ラインハートとともに“HIBK(もしも知ってさえいたら)”派に属し、ゴシック・ロマンスと伝統的な謎解きミステリを結合した功績は、多くの作家に影響を与えた
松本真一[マツモトシンイチ]
1957年生まれ。上智大学文学部卒業。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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飛鳥栄司@がんサバイバー
14
作者は、そもそもこのシチュエーションでラブロマンスを絡めたサスペンスを提供しているところに、本格ミステリを求めて読んでしまった自分の過失は大きい。なのであまり高い評価にはならないが、伏線の張り方はわかりやすいし、家が主人公を見張っていると言うくだりは、継続的な緊張感を与えている。サスペンス要素はしっかりしているので、あとは提示された謎にあと少しスパイスを効かせることが出来きていれば、ミステリとしての纏まりが良かったのではないかと思う。舞台は文字通り、嵐の孤島なのだが、閉鎖された感覚が欲しかった。2016/08/09
かっこちゃん
9
数日後に結婚式を控えたノー二。何故か家が聞き耳を立てていると感じている。婚約者ロイヤルその友人ジム。ノーニは、本当の自分の気持ちに気づいた。強い個性を持ち魅力的だが敵も多い大農場主ハーマイニーが殺される。小さな島を嵐が襲う。誰も島から逃げ出す事は出来ない。混乱する住人達。何かに気づいた判事も殺される。犯人は誰なのか?訳の解らない不安感に苛まれるノーニはジリジリと大きく成る恐怖に追い詰められる。旨いなあ。納得できる種明かし。面白く読めました。2021/02/03
アカツキ
9
父の死後、色々面倒を見てくれた父の友人ロイヤルとの結婚式を目前に控えたノーナは、ハーマイニーの農場を辞めて島を出ていくと言いに来たジムを愛していと気付き、直後ジムから愛を告白される。ロイヤルと関係を解消したらニューヨークで一緒になろうと約束をして別れたが、ハーマイニーが殺された現場に島を出たはずのジムがいて…。カリブ海の孤島を舞台にしたロマンスサスペンス。思っていることを言い出すタイミングがなかなか掴めないノーナ。最後のシーンでもタイミングを逃してしまった彼女の心のつぶやきが印象に残る。2020/12/14
アヴォカド
7
嵐、館、花嫁になるためにやって来た女性が何故か自分が見張られているような不安を覚える…という幕開けは、思わず「レベッカ」を連想させられるが、その舞台がカリブの島となると、ゴシックの重たさからはちょっと離れる。ゴシック、心理サスペンスというよりは、もっとロマンス寄りかな。2016/06/13
チェス
1
再読だった。読みやすく納得2023/10/08