内容説明
明治時代を嚆矢とする「日ユ同祖論」のバリエーションである昭和・平成のユダヤ人論の系譜を明らかにしつつ、「日ユ同祖論」の陥穽を斬新なキリスト教理解の下に抉り出す!
目次
第1章 日本人とユダヤ人の出会い
第2章 日本ユダヤ同祖論
第3章 キリスト教「再臨派」におけるユダヤ人
第4章 同祖論から超古代文明論へ
第5章 満州国とユダヤ人
第6章 「歴史認識」論争とユダヤ人
第7章 寄留の外国人、孤児、寡婦
第8章 ユダヤ教とキリスト教
第9章 ヘブライの遺産
著者等紹介
松浦寛[マツウラヒロシ]
1956年、愛媛県生まれ。上智大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得満期退学。現在、上智大学講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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HANA
58
日本人がユダヤ人をどう捉えて来たのか、を概説した一冊。のつもりで読んだんだけど。確かに前半、日ユ同祖論や古史古伝、河豚計画等は押さえるべきところは押さえていて面白く読めた。ただ三分の一を過ぎて杉原千畝を扱った辺りから論調がおかしくなってくる。何と言うか千畝やキリスト教の称揚やイデオロギーの問題と絡んで、客観的な記述が出来ていないように感じる。論文のつもりで読んでいたのがエッセイだったような感じ。個人的にはユダヤ人観が戦前戦中で終わっているのも残念。80年代辺りの反ユダヤにも踏み込んで欲しかったなあ。2020/08/03
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