出版社内容情報
杉原志啓はポピュラー音楽の批評家として長年活動している。また同時に、大学で坂本多加雄に師事した日本近代思想史研究者でもあり、長年、大学でも講義を行っている。そして明治思想、文学についての著書も多数ある。 本書は西部邁・富岡幸一郎による雑誌『表現者』に連載した「明治の驚くほど面白い物語を読もう」がベースになっている。 「明治は遠くなりにけり」がまさに現実になっているが、2018年は明治150年。いまこそ明治の叡智に学び、物語を見直すときだ。そこには驚くほど魅力的な物語世界が繰り広げられている。現代文学の核を築いた明治物語をぜひ、この機会に本書を通して見直したい。そのための入門書としても、平易な表現で役立つように書かれている。著者は明治思想・政治にも詳しく、これらの背景とともに、現代に比較しつつ、本書に紹介されている物語を楽しんでほしい。
著者紹介
杉原志啓
1951年山形県生まれ。学習院大学大学院政治学研究科博士課程修了。音楽評論家。学習院女子大学講師(日本政治思想史専攻)。著書に「蘇峰と『近世日本国民史』」など。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
栗山いなり
3
明治の文学を熱く語ってる一冊。同時に明治という時代のリアルな雰囲気を感じる一冊でもあった2019/03/02
rbyawa
1
i060、正直なところ「小説の誕生」の前史として政治小説というものが国語の教科書便覧などに載っているとは聞いていたものの、なんのことか友人ともどもわからない、泉鏡花や尾崎紅葉、徳富蘆花はもちろんわかる。これよりさらに先行する時代がよくわからない、結論から言うと海外の書籍から適当に伝説を抜き出しその当時の政治を仮託して語るというスタイルの本であるらしく、まあ、現代人が読むと継ぎ接ぎの未完成本ではあるだろう。しかし、存在そのものが忘れられて解説を滅多に見ないのはどうなのかな…この本で初めて語られてるの見たよ。2018/09/04
mick
0
前半はそれなりに興味深く読めたのだが、後半失速。徳富蘇峰と蘆花についてはしっかり認識できたのが収穫か。2018/08/24
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- 和書
- ハネケンの音楽は愉快だ