内容説明
昭和の初期および戦後の一時期に大衆文学の隆盛をもたらした“倶楽部雑誌”は1960年代の“中間小説雑誌”の勃興とともにその姿を消した。倶楽部雑誌とは何だったのか。初めて語られる倶楽部雑誌の世界。
目次
第1部(前口上;倶楽部雑誌の定義 ほか)
第2部(『大衆文芸』と『現代大衆文学全集』;『現代大衆文学全集』明細 ほか)
第3部(直木賞作家たちとの関係;藤原審爾と橋爪健 ほか)
第4部(双葉社創業時代;双葉社の倶楽部雑誌 ほか)
第5部(『週刊大衆』創刊の波紋;『大衆小説』、『読切時代小説』、『読切文庫』 ほか)
著者等紹介
塩澤実信[シオザワミノブ]
1930(昭和5)年、長野県生まれ。双葉社取締役編集局長をへて、東京大学新聞研究所講師等を歴任。日本ペンクラブ会員。元日本レコード大賞審査員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
つん
1
労作だが、小田氏とのほめあいが気持ち悪い。このシリーズはいつもの事なんだが・・。インタビューした出版人へのリスペクト?削除した方が後世に残るべき本としてはよいはず。2014/04/20
よしだ まさし
0
塩澤実信『倶楽部雑誌探究』論創社を読了。 このところ続けざまに読んでいる論創社「出版人に聞く」シリーズの1冊。いままでほとんど誰も省みることのなかった倶楽部雑誌について、当時を知る塩澤実信氏にインタビューをしている1冊なのだけれど、正直言うとものすごく物足りない。その最大の原因は、塩澤実信氏が厳密には倶楽部雑誌の編集の現場にいたわけではないから。本人も「あとがき」で「倶楽部雑誌のほんの一端を瞥見しているに過ぎないが」と書いているのだけれど、まさにその通りなので、本当に現場にいた人ならではのエピソードな2015/02/13
カツェ
0
名前ののこる人なんてほんのひと握り、、2014/07/15
rbyawa
0
j010、著者となっている塩澤実信さんのことを小田光雄さんがインタビューする体裁なんですが…てか、二人とも雑誌研究の代表的な人物じゃないか共著にしたほうが良くないかこれ? まあざっくり『講談倶楽部』から始まった講談を中心とし、その後、通俗作品などもメインとし、大衆小説の躍進とは関わらずしかし堅実に道を歩んだ「低俗な娯楽本」の系譜みたいなものかな…。ただ、結局、戦後に「高級」な文芸雑誌からではなく、この雑誌の系譜からたくさんの作家が出たのもまあ当然というか、研究が少ないのも…ううん、まあ著者さんたちいるし。2019/01/30