内容説明
盲人教育に半生を捧げた作家のミステリ作品を初集成。実娘である児童文学者・日野多香子氏による特別エッセイを併録。
目次
創作篇(ロオランサンの女の事件;鼻;顔;耳;指 ほか)
随筆篇(盲人その日その日;カンの話;探偵映画プラスアルファ;アンケート)
父の物語 書くこと一筋の人生だった!(日野多香子)
著者等紹介
吉野賛十[ヨシノサンジュウ]
1903(明36)年、東京生まれ。関西学院修了後、早稲田大学商学部に入学。卒業後は森永製菓の経理部に勤めるが、二年後に退社。大学卒業後に北川冬彦主催の『麺麭』同人となり、東一郎名義で純文学作品を発表。戦後まもなく、疎開先だった山形で高校教諭を務め、東京に戻ってからは盲学校に勤務。その後の半生を盲人教育に捧げた。二十編ほどの短編を発表。62年の「死体ゆずります」を最後に創作の筆は途絶えた。1973(昭48)年、歿
横井司[ヨコイツカサ]
1962年、石川県金沢市に生まれる。大東文化大学文学部日本文学科卒業。専修大学大学院文学研究科博士後期課程修了。95年、戦前の探偵小説に関する論考で、博士(文学)学位取得。現在、専修大学人文科学研究所特別研究員。日本推理作家協会・本格ミステリ作家クラブ会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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