内容説明
20世紀後半アメリカを中心にしたラディカル・エコロジーの成果と、西田幾多郎・和辻哲郎の思想の比較検証を通して、仏教的な自然・環境観が明示する“今日的意義”を提起した労作。
目次
第1章 地球環境問題と近代の思想パラダイム(人間中心主義(anthropocentrism)
機械論的自然観 ほか)
第2章 ラディカル・エコロジーの生態系保護思想(全体論的な環境倫理の生態系中心主義;人間中心主義的アプローチからの生態系保護 ほか)
第3章 ラディカル・エコロジーにおける「自然の価値・権利」論(「自然の権利」論;自然に対する人間の責任 ほか)
第4章 西田幾多郎の自然・環境観とラディカル・エコロジー(『善の研究』における人間と自然の問題;後期西田哲学の大乗仏教的世界観 ほか)
第5章 和辻哲郎の自然・環境観とラディカル・エコロジー(和辻の仏教倫理観;和辻倫理思想にみる環境倫理の探究 ほか)
結章(西田・和辻の自然・環境観に基づく環境思想;自己実現の環境倫理 ほか)
著者等紹介
松岡幹夫[マツオカミキオ]
1962年、長崎県生まれ。早稲田大学大学院社会科学研究科地球社会論専攻修士課程修了、東京大学大学院新領域創成科学研究科環境学研究系修士課程中退、東京大学大学院総合文化研究科国際社会科学専攻博士課程修了。博士(学術)。群馬大学非常勤講師などを経て、現在、東日本国際大学東洋思想研究所所長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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